<山本敦のAV進化論>第19回
Androidスマホでテレビを“快適に”楽しむ方法
ピクセラからは同様のワイヤレステレビチューナー「PIX-BR321」も発売されているが、新製品の「PIX-BR310L」は“リモート視聴”の機能に対応したことで、家の中だけでなく宅外でもLTE/3G回線やWi-Fi経由でテレビ番組が見られることが大きな違いになる。別途USB-HDDを用意すればテレビ録画もできるので、放送中の番組だけでなく録画番組も宅内・宅外で視聴ができる。
そして意外なことにこの手の据え置き型テレビチューナーや、先に紹介した外付・ポータブルタイプのチューナー製品にはAndroid対応のものがまだ少ない。おそらくはiPhoneと違ってAndroidスマートフォンにはテレビチューナー内蔵のモデルが多くあるので、大抵のユーザーは内蔵チューナーでみてしまうため、ビジネスボリュームが膨らむことはないであろうというメーカーの判断によるものなのかもしれない。だが、ユーザーの立場からすればAndroidだって周辺機器を積極的に活用した方が、明らかにテレビの視聴環境は向上する。この辺の周辺機器を活用することのメリットについては後で詳しく検証していきたい。
次に配信系の2つめとして挙げる方法がBDレコーダーの活用だ。こちらの一例となる製品はソニーの最新BDレコーダーで、本連載の初回に取り上げた「BDZ-ET1100」。本機の場合はDLNA/DTCP-IP対応のプレーヤーアプリを使えば、同じホームネットワークに接続したBDレコーダーで録画したコンテンツがAndroidスマートフォンなどで楽しめる。
この点については、さらに今年の3月末から、BDレコーダーに録画した番組にスマートフォンからインターネット経由でアクセスして、専用アプリ「TV SideView」でリモート視聴ができる「外からどこでも視聴」も加わって使い勝手が広がった。レコーダーの「おでかけ転送」機能を使えば、録画番組を端末に持ち出してオフラインでも好きな時に視聴できるメリットもある。
ホームネットワーク内での番組視聴や録画番組の持ち出し機能については、ソニー以外のBDレコーダーやケーブルテレビ向けのデジタルSTBなどにも様々な対応製品がある。リモート視聴については、パナソニックのBDレコーダー「DIGA」の一部新製品が今年の6月頃から対応をスタートしているが、専用アプリの「Panasonic Media Access」がまだAndroidに対応していない。同様に宅外でのコンテンツ視聴をDIGAとAndroidスマートフォンの組み合わせで楽しみたいのであれば、使い勝手がやや異なってくるが、動画転送アダプター「DY-RS10-W」を選ぶという手が考えられる。