バランス接続にも対応などこだわり満載
「ソニーの本気」の実力とは? 新最上位ヘッドホン「MDR-Z7」/イヤホン「XBA-Z5」など速攻レビュー
■XBA-A2以上はバランス対応の新XBA-Aシリーズ
続いてインナーイヤーモデルであるが、「XBA-Z5」は「XBA-H3」を超えるフラグシップ機として開発された背景があるので、XBA-Hシリーズの後継となる今回のXBA-Aシリーズとともに聴いてみた。
今季のハイブリッドモデルすべてに共通となるのが、ソニー独自のBAドライバーが第2世代機となったこと、そして左右グランド独立ケーブルとなったことである。加えて「XBA-A2」以上のモデルはケーブル着脱仕様となり、バランス駆動にも対応できるようになった。
まず「XBA-A1」を聴いて、その完成度の高さに驚かされた。音の繋がりの自然さに加え、高域にかけてのBAドライバー領域の癖のなさ、開放的で広がりさえ感じる空間のクリアさがエントリー機でも味わえるのである。続く「XBA-A2」「XBA-A3」も基本的な音質傾向は同様で、上位モデルになるにつれ低域レンジの拡充と高域成分の伸びやかさが順に良くなっていく印象だ。従来のXBA-Hシリーズも決して悪いものではなかったが、今回のXBA-Aシリーズは各モデルの能力が高く、モデル間の違いは相当狭まっているように感じた。
■新たなハイブリッドインナーイヤーの姿、フラグシップイヤホンXBA-Z5
さらに注目の「XBA-Z5」は癖のない自然なサウンドである一方、音像のリッチさ、ナチュラルな空間の広がりも感じさせ、オーバーヘッド機を彷彿とさせる音場の充実感が得られる。各ドライバーの音の繋がりも見事で、各々のメリットをうまく引き出した、新たなハイブリットインナー像を体現することができた。
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