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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第101回】“当世ポタアン事情” <前編> ポタアンって何? 基礎知識を総まとめ

公開日 2014/10/10 10:59 高橋敦
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■ポタアンの最新注目ポイント!

▼スマートフォンとのデジタル接続の対応

iPhoneのLightning端子との接続に対応しているか、Androidとの接続に対応しているか、どちらにも対応しているかなどは当然の要チェックポイント。

あとAndroidの場合、「Android対応」でも「全てのAndroidスマートフォン対応ではない」と考えておいた方が安全だ。Androidスマートフォンの製品数は膨大で細かな仕様までは統一されていないので、ポタアンメーカーとしても全てに対応させる、全て実際に動作確認するのは無理。メーカーが公式に明示している対応機種の他については、ユーザー側でできるかぎりの下調べを行うしかない。

▼光デジタル/同軸デジタル接続

ポータブルプレーヤーの中には光または同軸端子でのデジタル出力機能を備えているものもある。ポタアンの側にそれらを受けるデジタル入力端子があれば、それを使ってのデジタル接続も可能だ。そういったシステム拡張を考えている方には重要ポイントになる。

▼ハイレゾ対応

デジタル接続対応ポタアンの場合、PCと接続してのUSB-DACとしての利用ではハイレゾ、PCM 96kHz/24bit以上のスペックへの対応はいまや普通だ。

ではどこで差が出るのかというと、ポタアンとしての本分で言えばスマートフォン等とのデジタル接続でハイレゾに対応できるか?というところには注目してほしい。例えば「Lightningカメラ接続アダプタ経由で接続すればiPhoneでハイレゾ再生できる」製品はいろいろとあるが、しかしポタアンの本分である「ポータブル」性を考えると、アダプタ経由接続のシステムはいろいろと大掛かりで微妙だ。

その点、例えばOnkyo「HA-DAC200」とTEAC「HP-A50」(このふたつは基本設計は同じでチューニングが異なる兄弟機)は、アダプタなしのLightningケーブル1本で、iPhoneでの96kHz/24bit再生に対応する。取り回しやすいポータブルシステムを構築できるだろう。
Androidも含めて、今後はこのような製品に増えてもらいたい。

▼DSD対応

こちらもハイレゾの録音・再生・配信形式の一種だが、こちらの再生には対応しないという製品も多いので要注意。現在のところこの形式で配信されている音源はかなり少ないので必要性が高いわけではないが、オーディオは趣味の話なので、一般的な普及度の高さなどはあまり関係ない、むしろ希少性のあるものこそ我先にと楽しみたい。そういう気概を持つ趣味人もいるはずだ。それに該当する方はしっかりチェックしてほしい。

特に注意してほしいのは、再生に対応する場合でもその再生方式には「ネイティブ」と「DSD→PCM変換」のふたつの種類があること。前者はDSDをDSDのまま処理するのでその持ち味を強く引き出せる。後者はDSDデータをリアルタイムにPCMデータに変換しての再生。それでもDSDらしさは残るという意見はあるが、とはいえ理想的なDSD再生と言えないことは否めない。「DSDファイルを再生して聴くことができればよい」のか「DSDをDSDとして聴けなければ満足できない」のか。自分の考えに合致する製品を選びたい。

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