[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第108回】あのメガドラが現代に蘇る?「メガドラアンプ」キットの謎サウンドに驚愕!
確認しておくが本機はメガドラの「音声出力アンプ部の音質」を狙ったものであって、メガドラの「内蔵音源の音色」を再現するものではない。往年のゲームらしいピコピコサウンドの源は当時のFM音源等だが、それはまた別の話。本機はあくまでも音声信号を増幅するヘッドホンアンプであり、その増幅の際に「メガドラ風味」を加えてくれるものだ。
次に気になるのは「【レトロ版】」の部分だろうか。実は本機には他に「【通常版】」も用意されている。その違い、レトロ版の狙いについても説明書から抜き出しておこう。
「本キットは、クラシックな見た目とすることを目指し、外装が黒色の電解コンデンサや、茶色の単層セラミックコンデンサを採用した、レトロチューン版です。部品セットにオーディオ用コンデンサ等を採用し、より高音質を目指した。ファインチューン版も、別途お求めになれます」
基板の見た感じをレトロにすること重視でパーツを選んだのがこちらということのようだ。セット品はケースが透明アクリルで基板も外観の一部だし。まあ茶色のセラコンとかは普通のオーディオでは「こんなセラコン使ったら音がガサつくだろ…」みたいなツッコミどころになりがちなパーツだし、結果として音もよりレトロになっているはずだ。
で、基本事項の確認の最後は
◆基本価格:3,300円
◆オプション:ケース付き+1,000円、完成品+1,000円
…のところ。本機は基本は裸の基板とパーツのみがバラで袋詰めされている組み立てキット。しかしケース付きや完成品も適当な価格でオプション提供されているのでそこまでハードルは高くない。フルセットでも5,300円。僕はパッシブのエレクトリックギターよりも細かな半田付けには対応できない不器用さだし時間も余裕ないしなので、今回は基板完成品のフルセットを購入した。