[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【第108回】あのメガドラが現代に蘇る?「メガドラアンプ」キットの謎サウンドに驚愕!
■フルセットの組み立て
ケース付き完成品のフルセットだが、基板はできあがっているが全体が完全に組み上がった状態で届くわけではなく、ちょっとした組み立ては購入後に必要だ。…といっても、
●基板の電源入力に電池ボックスからの配線をねじ止めで固定
●基板等をケースにねじ止めで固定
というだけの作業。半田ごて不要、ドライバーと指先のみですぐに完成させられる。
このキットのケースは据え置き想定と思われるが、基板と電池を縦重ねではなく横並びに収納できるケースに収めれば、ポータブルスタイルへの組み上げもいけそうだ。メガドラ風デザインのケースとかあったら最高なのだが。なお電池での駆動時間は説明書には特に記載なし。
■試聴
ではいよいよ試聴。「アンプの音」をしっかりチェックするためには、アンプの他の要素は「聴き慣れていて判断しやすく」「アンプの前後で音質のボトルネックにならない」ことが重要。ということで今回は、
●プレイヤー:Astell & Kern AK120II
●アンプ :メガドラアンプ
●イヤホン :UE Reference Monitor
20万円とか10万円とかのアイテムでメガドラアンプを前後からサンドイッチにしてやったぜ!ヒャッホーイ!
なお本連載初登場の「UE Reference Monitor」は、本サイトと同じく音元出版による雑誌媒体「プレミアムヘッドホンガイド」の企画で製作させていただいたカスタムイヤモニ。
http://www.phileweb.com/editor/special/phgm03/
こちらも機会があれば本連載でも紹介したいが、今はとりあえずさらっと触れておこう。イヤモニなんだけどステージプレイングモニターではなくスタジオエンジニア向けにチューニングされている異端モデル。だからこそ帯域バランスはよりフラットで空間性にも余裕があり情報量は豊かで癖も少なく、シビアな試聴には適任。ドライ傾向で情緒を出さない雰囲気や、容赦なく刺してくる高域の気持ち良さも、AK120IIとの組み合わせではさらに遠慮なし。
さてでは…このハイエンドシステムの音をどこまでメガドラってくれるのか!?聴かせてもらうぞ貴様の力を!試聴開始ッ!
…で、電源を入れただけでこれほど強大なホワイトノイズだとッ!こ…こいつできるッ! そしていきなり注意事項!プレイヤーからこのメガドラアンプにラインレベルで入力すると音がでかすぎで割れて使い物にならない!…なのでAK120IIはライン出力モードではなく普通にヘッドホン出力モードで適当に下げた音量にセッティング変更。
では今度こそ試聴開始ッ!