<山本敦のAV進化論 第54回>スマートウォッチの進むべき方向は?
じっくり使って分かった「Apple Watch」の利点&不満点。音楽再生の音質や使い勝手もレポート
■音楽ファイルを転送してみる
スマートウォッチを買ってはみたけど、少し経ったら飽きて放置。アナログ時計に逆戻りしたという声もよく聞く。さすがにApple Watchをもはや打ち捨てたという声はまだ聞いていないが、いずれはApple Watchに飽きたという人も出てくるかもしれない。
当たり前のことだが、Apple Watchはスマートウォッチだ。スマートウォッチはリッチな装飾で飾った高級アナログ時計ほどのカリスマ性はないし、バッテリーの問題を考えればアナログ時計の方が断然便利だ。そして多くのスマートウォッチが、今はまだ「スマートフォンのコンパニオンプロダクト」なので、そばにスマホがいないと出来ない事も多い。だから「スマートウォッチでやりたいこと」が明確に決まっていないと、買った当時の感激がしぼむ速度は思いの外速い。
そこを行くと、Apple Watchには大きな強みがある。本体の内蔵メモリーに音楽ファイルを保存すれば、単体でオーディオプレーヤーになれるのだ。音楽ファイルの転送はiPhone経由になるので、チェックアウトするときにはスマホが必要だが、転送した後はスタンドアロンで、Bluetoothイヤホン・ヘッドホンをペアリングすれば、小さな音楽プレーヤーとして大活躍してくれる可能性は高い。筆者の場合はSmartWatch 3で既にそれを実践していたので、Apple Watchのオーディオプレーヤー機能には大きな期待を寄せていた。
Apple WatchはSmartWatch 3よりもフィット感が良いし、心拍センサーも搭載されているのでフィットネスギアとしては使い勝手は格段に良いはず。ということで、筆者の場合はApple Watchを日々の生活で活用する明確な用途が、とりあえず一つは見つかった。
まずは音楽ファイルの転送からチャレンジしてみた。iPhoneに保存されているいずれか1件のプレイリストをApple Watchに転送できる仕組みだ。転送時には両方の機器がペアリングされていて、Apple Watchが専用アダプターにセットされている必要がある。スマホの「マイウォッチ」アプリのメニュー一覧から「ミュージック」を選択。同期するプレイリストを選ぶ。Apple Watchには最大2GBまでのプレイリストを転送できるが、プレイリストの上限をこれ以下の容量に割り当てることも可能だ。
とりあえず7曲ほどのプレイリストを作って転送してみたところ、約5分かかった。ちょっと時間がかかる印象だが、そのプレイリストを初めて転送する時以外は差分だけ入れ替えるので、2回目以降の転送はもっとスピーディーにできた。
転送後のファイル形式がどうなるのか、あるいはApple Watchが対応するBluetoothのオーディオコーデックについては公式に発表されていないが、試しにiTunes Music Storeで購入したAAC 256kbpsで配信されている楽曲を1曲だけ転送してみた。元のファイルサイズが11.5MBだったが、Apple Watchに転送すると「使用領域は10.9MB」と表示される。約1.6MBほどサイズが小さくなっているが、圧縮しているのかは微妙なところだ。
同じBluetoothヘッドホンをiPhone 5sとApple Watchに交互につないで、同じ楽曲を再生しながら音質を聴き比べてみたが、iPhone 5sの方が全体に情報量が多く、低域のアタックが力強く、中高域も滑らかに聴こえる。AACコーデックに対応するAKGの「Y45BT」を使って聴いたので、iPhone 5sの方がAACで接続されているのに対して、あるいはApple WatchはAACに対応していないから、SBCで接続されることによって聴感上の差が生まれるのかもしれない。
スマートウォッチを買ってはみたけど、少し経ったら飽きて放置。アナログ時計に逆戻りしたという声もよく聞く。さすがにApple Watchをもはや打ち捨てたという声はまだ聞いていないが、いずれはApple Watchに飽きたという人も出てくるかもしれない。
当たり前のことだが、Apple Watchはスマートウォッチだ。スマートウォッチはリッチな装飾で飾った高級アナログ時計ほどのカリスマ性はないし、バッテリーの問題を考えればアナログ時計の方が断然便利だ。そして多くのスマートウォッチが、今はまだ「スマートフォンのコンパニオンプロダクト」なので、そばにスマホがいないと出来ない事も多い。だから「スマートウォッチでやりたいこと」が明確に決まっていないと、買った当時の感激がしぼむ速度は思いの外速い。
そこを行くと、Apple Watchには大きな強みがある。本体の内蔵メモリーに音楽ファイルを保存すれば、単体でオーディオプレーヤーになれるのだ。音楽ファイルの転送はiPhone経由になるので、チェックアウトするときにはスマホが必要だが、転送した後はスタンドアロンで、Bluetoothイヤホン・ヘッドホンをペアリングすれば、小さな音楽プレーヤーとして大活躍してくれる可能性は高い。筆者の場合はSmartWatch 3で既にそれを実践していたので、Apple Watchのオーディオプレーヤー機能には大きな期待を寄せていた。
Apple WatchはSmartWatch 3よりもフィット感が良いし、心拍センサーも搭載されているのでフィットネスギアとしては使い勝手は格段に良いはず。ということで、筆者の場合はApple Watchを日々の生活で活用する明確な用途が、とりあえず一つは見つかった。
まずは音楽ファイルの転送からチャレンジしてみた。iPhoneに保存されているいずれか1件のプレイリストをApple Watchに転送できる仕組みだ。転送時には両方の機器がペアリングされていて、Apple Watchが専用アダプターにセットされている必要がある。スマホの「マイウォッチ」アプリのメニュー一覧から「ミュージック」を選択。同期するプレイリストを選ぶ。Apple Watchには最大2GBまでのプレイリストを転送できるが、プレイリストの上限をこれ以下の容量に割り当てることも可能だ。
とりあえず7曲ほどのプレイリストを作って転送してみたところ、約5分かかった。ちょっと時間がかかる印象だが、そのプレイリストを初めて転送する時以外は差分だけ入れ替えるので、2回目以降の転送はもっとスピーディーにできた。
転送後のファイル形式がどうなるのか、あるいはApple Watchが対応するBluetoothのオーディオコーデックについては公式に発表されていないが、試しにiTunes Music Storeで購入したAAC 256kbpsで配信されている楽曲を1曲だけ転送してみた。元のファイルサイズが11.5MBだったが、Apple Watchに転送すると「使用領域は10.9MB」と表示される。約1.6MBほどサイズが小さくなっているが、圧縮しているのかは微妙なところだ。
同じBluetoothヘッドホンをiPhone 5sとApple Watchに交互につないで、同じ楽曲を再生しながら音質を聴き比べてみたが、iPhone 5sの方が全体に情報量が多く、低域のアタックが力強く、中高域も滑らかに聴こえる。AACコーデックに対応するAKGの「Y45BT」を使って聴いたので、iPhone 5sの方がAACで接続されているのに対して、あるいはApple WatchはAACに対応していないから、SBCで接続されることによって聴感上の差が生まれるのかもしれない。