【特別企画】RMEユーザー視点からレポート
山之内正がRME「Babyface Pro」を聴く − ハイレゾ先駆者が最新世代で遂げた進化とは?
■オーディオファン待望の“XLR端子 本体搭載”を実現したBabyface Pro
それでも私があえてFireface UCXを選んだのは、特にホームユースでの入出力インターフェースの使いやすさという点で、Fireface UCXの方が有利と判断したからだ。Babyfaceをプリアンプなど既存のオーディオ機器と組み合わせるにはブレイクアウトケーブルが必須で、接続が煩雑になると考えたのだ。
そして、初代Babyfaceの登場から約4年、Babyfaceで気になっていた箇所を改善した後継機「Babyface Pro」が登場した。筐体はひとまわり大きくなったが、背面にXLRアナログ入出力を装備し、ブレイクアウトケーブルを使わなくても本体からダイレクトに信号を取り出せるようになったのである。
もちろん、変更点はそれだけではない。むしろ、最大192kHz/24bit対応という基本仕様以外は、ほぼすべてが生まれ変わったと言っていいだろう。
筐体を従来のアルミダイキャストからアルミ削り出しに格上げしたほか、LEDディスプレイの表示内容、操作ボタンの数や配置などユーザーインターフェースも見直し、操作性は明らかに向上している。もはやUSB-DACのメイン機種として検討しても良いのではと思わせるほど、オーディオ機器としての完成度も高い。
■最新技術を惜しみなく投入して音質面もさらに強化
音質面でも本質的な進化を遂げている。オーディオ回路はアナログとデジタルそれぞれにRMEの最新の技術的な成果を投入し、118dBに到達したアナログ出力の広大なダイナミックレンジやアナログ入力のS/N向上などを実現。基本仕様のなかには、Fireface UCXを含む既存モデルを上回る部分もある。
価格レンジを問わず、最新の成果を各製品同等に投入するというRMEのコンセプトは、Babyfaceシリーズも例外ではないということだ。Fireface UCXユーザーとしては少し羨ましいところもあるが、世代が新しいモデルが上位機種のスペックを超えることは珍しくないし、進化の中身は大いに興味を引く。
進化といえば、外観と仕上げも初代Babyfaceに比べると文字通り磨きがかかっている。トップパネルは、鉄球を用いたブラスティングという、オーディオ機器では珍しい手法で仕上げて強度を確保。さらに、通常は目に入らない底板にも削り出しのアルミを採用するなど、剛性の高さは半端ではない。細部の加工精度を上げて質感を高めたことと併せ、前作とは見違える出来栄えと言っていい。
Hi-Fiオーディオの製品群と組み合わせても違和感はなく、もちろんノートパソコンの脇に置いたときの使い勝手についてもよく考えられている。特に、大型ロータリーエンコーダーのなめらかな操作フィール、明るいLED表示の視認性の高さは、様々な使用環境で使いやすいと実感できるはずだ。
それでも私があえてFireface UCXを選んだのは、特にホームユースでの入出力インターフェースの使いやすさという点で、Fireface UCXの方が有利と判断したからだ。Babyfaceをプリアンプなど既存のオーディオ機器と組み合わせるにはブレイクアウトケーブルが必須で、接続が煩雑になると考えたのだ。
そして、初代Babyfaceの登場から約4年、Babyfaceで気になっていた箇所を改善した後継機「Babyface Pro」が登場した。筐体はひとまわり大きくなったが、背面にXLRアナログ入出力を装備し、ブレイクアウトケーブルを使わなくても本体からダイレクトに信号を取り出せるようになったのである。
もちろん、変更点はそれだけではない。むしろ、最大192kHz/24bit対応という基本仕様以外は、ほぼすべてが生まれ変わったと言っていいだろう。
筐体を従来のアルミダイキャストからアルミ削り出しに格上げしたほか、LEDディスプレイの表示内容、操作ボタンの数や配置などユーザーインターフェースも見直し、操作性は明らかに向上している。もはやUSB-DACのメイン機種として検討しても良いのではと思わせるほど、オーディオ機器としての完成度も高い。
■最新技術を惜しみなく投入して音質面もさらに強化
音質面でも本質的な進化を遂げている。オーディオ回路はアナログとデジタルそれぞれにRMEの最新の技術的な成果を投入し、118dBに到達したアナログ出力の広大なダイナミックレンジやアナログ入力のS/N向上などを実現。基本仕様のなかには、Fireface UCXを含む既存モデルを上回る部分もある。
価格レンジを問わず、最新の成果を各製品同等に投入するというRMEのコンセプトは、Babyfaceシリーズも例外ではないということだ。Fireface UCXユーザーとしては少し羨ましいところもあるが、世代が新しいモデルが上位機種のスペックを超えることは珍しくないし、進化の中身は大いに興味を引く。
進化といえば、外観と仕上げも初代Babyfaceに比べると文字通り磨きがかかっている。トップパネルは、鉄球を用いたブラスティングという、オーディオ機器では珍しい手法で仕上げて強度を確保。さらに、通常は目に入らない底板にも削り出しのアルミを採用するなど、剛性の高さは半端ではない。細部の加工精度を上げて質感を高めたことと併せ、前作とは見違える出来栄えと言っていい。
Hi-Fiオーディオの製品群と組み合わせても違和感はなく、もちろんノートパソコンの脇に置いたときの使い勝手についてもよく考えられている。特に、大型ロータリーエンコーダーのなめらかな操作フィール、明るいLED表示の視認性の高さは、様々な使用環境で使いやすいと実感できるはずだ。