【レビュー】Netflixを試す。4Kも充実、リモコンでもスマホでも快適操作

■4Kコンテンツの画質は？

まずは4Kコンテンツを見てみようと、NETFLIXオリジナルの「ウェット・ホット・アメリカン・サマー：キャンプ1日目」を再生してみた。4K動画の場合、HDに比べてバッファーは時間がかかるが、それでも数秒で再生が開始され、待たされる感覚はほとんどない。しつこいようだが、このスピーディーな操作感覚は特筆に値する。

これは4KだけでなくHDコンテンツにも言えることだが、まずは素早く再生開始することを最優先し、再生開始当初は低ビットレートで再生し、その後徐々にビットレートを上げていく技術を採用している。だから、再生を始めたときには「何だろう、この汚い映像」と思うことも多いのだが、次第に持ち直して、きちんと見られる画質になっていく。

それだけではない。ネットワークのトラフィック状況によっても画質を柔軟に変えて映像を送り出す技術もNetflixは備えている。今回、4K映像を2本とHD映像2本を、同じ部屋で同時に視聴したが、コマ落ちは一切発生せず、安定した視聴が行えた。

肝心の4K画質については、ディテールをきっちりと比較できる対象がなかったため、ざっくりとした評価になってしまうが、4K画質を実感するには十分な精細さを感じられる、という印象だ。特に映像モードを「シネマ」などに設定すると、しっとりとしたフィルムライクな映像が味わえる。

試しに映像モードを「スタンダード」などにすると、フィルムグレインがかなり目立ったり、平坦部などでバンディングが出たりとアラが見えてきて、ビットレートなりの限界が感じられる部分もある。視聴距離を長く取れば目立たなくなるが、それでは4Kの恩恵を受けにくい。

本格的な4K映像を求めるならば、今後登場するUltra HD Blu-rayなどの方がクオリティは当然高くなるはずだが、4Kコンテンツをライトに楽しめるサービスとして考えると、月額1,480円で多数の4Kコンテンツが揃うNetflixのお得度は高い。