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高い完成度でVODの常識を変えるか?

【レビュー】Netflixを試す。4Kも充実、リモコンでもスマホでも快適操作

公開日 2015/09/02 18:16 編集部:風間雄介
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iPhoneとの連動をテスト

続いてモバイル機器との連携についても試してみようと、iPhoneでの視聴や連携をテストした。これが非常に強力なのだ。

まず基本的なことだが、レジューム再生はどの機器同士でも動作する。さっきまでiPhoneで見ていたコンテンツの続きをテレビで見たり、その逆を行ったり、ということがストレスなく行えるのは嬉しい。

さらに、アプリの完成度が高い。ホーム画面はテレビ版の画面と同様、サムネイルがずらりと並ぶ構成。だがホーム画面には細かなカテゴリーの“くくり”は表示されず、視聴中のコンテンツが一番上に表示され、続いてマイリスト、Netflixで人気の作品、といった順に表示される。たとえば「インディーズ映画」といった細かなカテゴリーは、左上のメニューアイコンを開いて選択する流れだ。設定項目も少なくシンプルだが、テレビ版とあまり構成が変わらないので、違和感なく、統一されたイメージで操作できる。

Netflix iOSアプリのホーム画面

テレビのリモコン一つでかんたんに操作ができるユーザーインターフェースの完成度の高さを強調したばかりだが、リモコンをテレビに向けなくても、手元で画面を見ながらコンテンツを探せるスマホやタブレットの利便性は、やはり高いものがある。

アプリで検索しているところ。「ひゅー」と入れると、即座にこれだけの候補が表示される

スマホの再生画面は横持ちを前提としており、縦持ちして視聴することはできない。ユーザー体験を考えた結果なのだろうが、もう少し柔軟でも良いのではないかと感じた。

スマホ再生で強力なのが、シークバーをなぞったときに表示されるサムネイルの、表示の滑らかさだ。高速に指を滑らせてもストレスなく追随し、目的のシーンが探しやすい。このあたりの使い勝手には、スマホに一日の長がある。

シークバーの上を指でなぞると超高速でサムネイルが切り替わる

さらに強力なのが、スマホからNetflix対応テレビへ「キャスト」する機能だ。同じネットワーク内にNetflixのキャスト対応テレビがあると、アプリにキャストマークが表示され、キャストする対象のテレビを選択できる。

続いてスマホで再生ボタンを押すと、テレビ画面にバッファリングが開始されたことが表示され、即座に再生が開始される。スマホとテレビの垣根を軽々と跳び越えたような操作感覚で、とても快適だ。

キャストボタンを押すと、画面下のように対応テレビが表示され、キャスト対象機器を選択できる

キャスト中に、スマホに表示される画面

なお、テレビで放送中の番組を見ている場合でも、アプリでキャスト機器として選択すると、即座にテレビがNetflixの画面に切り替わる。入力切替を行う必要がなく、少ないステップでNetflixの再生が開始できるので、大変便利だ。

一方で、実装されていないが今後ぜひ搭載して欲しい機能の一つがオフライン再生だ。今回のテストでは、山手線の車内で、LTE回線で映画を見てみたが、ターミナル駅近くでもほとんどコマ落ちせずに再生するなど、配信技術の高さに感嘆した。

だが、この使い方ではデータ通信を大量に使用することになるわけで、使い方によっては速度規制の対象になりかねない。データをダウンロードして持ち歩き、オフラインでも再生できるようになればいっそう便利だろう。アマゾンのプライム・ビデオも米国では対応したようだし、このあたりは今後に期待したいポイントだ。

また今回は、AppleTVでもNetflixを使ってみた。基本的にはテレビ内蔵アプリと同じような使い勝手で、ここでもデバイスによってあまりUIを変えないという思想を感じることができた。

さらにiPhone/iPadとApple TVとの組み合わせでは、iOS機器のアプリからAirPlayを使って、AppleTV経由でコンテンツを視聴することも可能。これはChromecastやnexus playerでも同じことができる。テレビがNetflix非対応の場合は、これらのメディアプレーヤーやストリーミング端末を使っても高いユーザーエクスペリエンスが得られる。

AirPlay中のiPhone画面

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