リスニングルーム改善プロジェクト<第2回>
ヤマハの調音パネル「ACP-2」の効果を“オーディオ大好き”本誌カメラマンの自宅で試した
ルームチューニング分野では、音質効果はもちろん、設置のしやすさやデザインを兼ね備えることで、一般のユーザーも手軽に楽しめるアイテムが揃ってきている。そのブームを先導するのがヤマハの調音パネル「ACP-2」シリーズだ。APC-2はオーディオメーカーであり、かつ楽器メーカーであるヤマハが手掛けたチューニングパネルという信頼性も相まって、絶大な支持を集めている。本企画では、この調音パネルに興味を持っているオーディオファンのお宅を突撃訪問。実際に使用してみて、設置場所とその効果を実況中継的にお届けしている。
>>前回レポート「編集部員が自宅で検証。ヤマハの調音パネル「ACP-2」導入レポート」
■ライブな部分をデッドに、デッドな部分をライブに
前回記事でも読者の方々から絶大な反響をいただいたこのコーナー。その第2弾が早くも実現することとなった。今回訪問するのは、ファイル・ウェブや季刊オーディオアクセサリー誌でお馴染みのカメラマン、君嶋寛慶さんのリスニングルームである。君嶋さんには前回の試聴取材で撮影をお願いしたのだが、ご自身もカメラを持ちながら「ACP-2」の絶大な効果を、間近で、まざまざと見せつけられてしまったのである。
そこで、今回は君嶋さんの6畳ある仕事場兼リスニングルームに「ACP-2」を持ちこみ、撮影もお願いしつつ、その効果を体験していただくことになった。君嶋さんはオーディオアクセサリー誌をはじめとしたオーディオ雑誌の撮影を担当しているうちに、いつの間にか自宅にも本格的なオーディオシステムを構築してしまった。最近ではオーディオラックやボード、ケーブル類でもチューニングにもはまり始めたので、ルームチューニングパネルにも興味津々なのである。
さて今回の試聴にあたっては、ヤマハより音響営業統括部の柳田晴彦さんに参加していただいた。まずは君嶋さんのリスニングルームがどのような音響特性を持っているのか? 柳田さんに同社が開発した専用アプリで測定していただき、大まかな傾向を把握した上でスタートした。
「この部屋は入った時から、開放的な空間で音がこもる要因が少ないので、非常にいい状態だと思いました。ただ、100Hz以下の低域に音がたまっていて、高域は吸われてしまい、デッドになっています。ヤマハの調音パネルは“ライブな部分はデッドに”“デッドな部分はライブに”と調整してくれるので、君嶋さんの部屋もかなりいい効果が得られるはずです」と柳田さんも期待感が高まっている。これは楽しみになってきた。
【1】まずは何も無い状態で試聴
スピーカーだけが鳴っている感じ。もっと立体感や広がりが欲しい
ルームチューニングパネルが何も無い状態で、まずは君嶋さんに愛聴盤を聴いてもらう。シャーデーのベスト盤はLPで、CDはマーカス・ミラー『ルネッサンス』、リュウ・ミホの『Because the Night...』、そして君嶋さんがオーディオにはまったきっかけになったというインコグニート『アドベンチャー・イン・ブラック・サンシャイン』、SACD盤は渡辺香津美のソロアコースティックによる『ギター・ルネッサンス5』より「ヘイ・ジュード」を。そして青春の名盤として八神純子『素顔の私』のLPも聴いてみた。
「いまの状態だとスピーカーだけからしか音が出ていない感じです。普段から、もっと部屋全体で鳴るような立体的な、広がりのある音が欲しいと思っているので、そのあたりがヤマハさんの調音パネルで引き出せれば嬉しいですね」と君嶋さんも乗ってきた。いよいよ設置を開始しよう。
>>前回レポート「編集部員が自宅で検証。ヤマハの調音パネル「ACP-2」導入レポート」
ヤマハの調音パネルとは? 「音響共鳴管」と「堅い反射面」で構成された独自の音響構造により、わずか3cmの厚さながら、広い帯域でほぼ平坦な吸音特性を発揮。さらに散乱性能も備えているため、音響障害を抑制し響きを整え、単なる吸音材などでは得られない心地よい音場を作り出す。今回ご紹介する「ACP‐2」は高さを120cmとすることで、高さ90cmのモデル「TCH」と比べ、制御音域の最低域を拡張。特にオーディオ再生時やピアノ演奏時の中低音域の響きを整える効果を高めている。 |
■ライブな部分をデッドに、デッドな部分をライブに
前回記事でも読者の方々から絶大な反響をいただいたこのコーナー。その第2弾が早くも実現することとなった。今回訪問するのは、ファイル・ウェブや季刊オーディオアクセサリー誌でお馴染みのカメラマン、君嶋寛慶さんのリスニングルームである。君嶋さんには前回の試聴取材で撮影をお願いしたのだが、ご自身もカメラを持ちながら「ACP-2」の絶大な効果を、間近で、まざまざと見せつけられてしまったのである。
そこで、今回は君嶋さんの6畳ある仕事場兼リスニングルームに「ACP-2」を持ちこみ、撮影もお願いしつつ、その効果を体験していただくことになった。君嶋さんはオーディオアクセサリー誌をはじめとしたオーディオ雑誌の撮影を担当しているうちに、いつの間にか自宅にも本格的なオーディオシステムを構築してしまった。最近ではオーディオラックやボード、ケーブル類でもチューニングにもはまり始めたので、ルームチューニングパネルにも興味津々なのである。
さて今回の試聴にあたっては、ヤマハより音響営業統括部の柳田晴彦さんに参加していただいた。まずは君嶋さんのリスニングルームがどのような音響特性を持っているのか? 柳田さんに同社が開発した専用アプリで測定していただき、大まかな傾向を把握した上でスタートした。
「この部屋は入った時から、開放的な空間で音がこもる要因が少ないので、非常にいい状態だと思いました。ただ、100Hz以下の低域に音がたまっていて、高域は吸われてしまい、デッドになっています。ヤマハの調音パネルは“ライブな部分はデッドに”“デッドな部分はライブに”と調整してくれるので、君嶋さんの部屋もかなりいい効果が得られるはずです」と柳田さんも期待感が高まっている。これは楽しみになってきた。
【1】まずは何も無い状態で試聴
スピーカーだけが鳴っている感じ。もっと立体感や広がりが欲しい
ルームチューニングパネルが何も無い状態で、まずは君嶋さんに愛聴盤を聴いてもらう。シャーデーのベスト盤はLPで、CDはマーカス・ミラー『ルネッサンス』、リュウ・ミホの『Because the Night...』、そして君嶋さんがオーディオにはまったきっかけになったというインコグニート『アドベンチャー・イン・ブラック・サンシャイン』、SACD盤は渡辺香津美のソロアコースティックによる『ギター・ルネッサンス5』より「ヘイ・ジュード」を。そして青春の名盤として八神純子『素顔の私』のLPも聴いてみた。
「いまの状態だとスピーカーだけからしか音が出ていない感じです。普段から、もっと部屋全体で鳴るような立体的な、広がりのある音が欲しいと思っているので、そのあたりがヤマハさんの調音パネルで引き出せれば嬉しいですね」と君嶋さんも乗ってきた。いよいよ設置を開始しよう。