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集中連載「ハイレゾ聴き方ガイド<第4回>

「ハイレゾ」をすべての音楽ファンへ − パナソニックの“ハイレゾ全方位戦略”を知る

公開日 2015/11/02 19:13 ファイル・ウェブ編集部
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■巨大メーカーだからこそ可能なデジタル技術をオーディオ製品に投入

TechnicsとPanasonic。この2つのブランドがパナソニックのいわば「ハイレゾワールド」を作り上げています。オーディオファンにとっては、やはりTechnicsの動向が気になるところでしょうが、Technicsが最新鋭かつ高度なデジタルオーディオ技術によってハイレゾ再生の新しいトビラを開くことができた背景には、パナソニックという世界規模の総合家電メーカーだからこそ有することのできるデジタル技術があることには、改めて注目するべきです。

パナソニックのデジタル技術は、オーディオ&ビジュアルは当然のことながら、オートモーティブからインダストリアルシステム、燃料電池などのエコソリューションに至るまで広範です。オーディオ&ビジュアルだけ切り出しても、テレビやBDレコーダーといったオーディオ製品とは出荷台数の規模が異なるジャンルで、パナソニックはそのデジタル技術を磨き上げてきました。そして、Technicsが短い眠りについていたその間にも、パナソニックはこうした製品の中でデジタルオーディオ技術の研究開発を進めてきたのです。

その最たる例がPanasonicのBDレコーダー「DIGA」でしょう。DIGAはBDレコーダーという形態を取りながら、特にそのプレミアムシリーズで高音質化への取り組みが徹底されてきました。例えば、2011年に登場したDMR-BZT9000においては、独自のシステムLSI「UniPhier」がレコーダーのシステム全体を制御することで、動作モードに応じて不要な回路ブロックの動作を停止させ、音質に悪影響を与えるノイズの発生を抑制するという高度なデジタル処理を実現しました。さらにはHDMI出力における低クロックジッターシステム、独自のデジタル音声処理技術を用いた真空管サウンド再現機能など、DIGAはデジタルオーディオの最先端を取り込んでいました。

DIGAは単なる録画機にとどまらず、デジタルオーディオの最先端を取り込んで進化してきました

マスプロダクツからインダストリアルまでを手がける巨大メーカーだからこそ可能な高度かつ膨大なデジタル技術を、もし全力でオーディオに注ぎ込んだら ― 復活したTechnicsが行っていることは、まさにそういうことなのです。しかもその核には、オーディオの歴史において革新を重ね鍛え上げられたTechnicsの遺伝子があります。

Technicsはおそらく、現時点で世界に存在するオーディオメーカーの中で、最も多くの専門技術者を有しているメーカーのひとつです。この点からも、Technicsのデジタルオーディオ技術のバックボーンの大きさがわかります。

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