TX2との音質比較も実施
フィリップス「TX2BT」レビュー。音質に定評ある「TX2」がベースのBluetoothイヤホン
■ワイヤレスで音楽をシェアする“MusicChain”機能を搭載
Bluetoothイヤホン用の新機能「MusicChain」についても触れておこう。1台のスマホやプレーヤーから再生される音楽を、2台の「MusicChain」対応ヘッドホン/イヤホンでシェアできるユニークな機能だ。TX2BTのほか、カジュアルラインのイヤホン「SHB5900」が同機能を搭載している。
MusicChain機能は、スマートフォンとペアリングした1台のイヤホンを起点に2台目のイヤホンもペアリングして、ワイヤレスで“数珠つなぎ”にして使う。はじめに1台目をスマートフォンにペアリングした後、こちらのイヤホンのリモコンのセンターボタンを2度押してペアリングモードとする。次に2台目のイヤホンで、リモコンのセンターボタンを3度押す。本体のインジケーターが点滅すると、約1分後に接続が完了するという流れだ。端末どうしがネゴシエーション中はボイスプロンプトが音声でペアリング中であることを知らせてくれる。物理的にケーブルを介してしまうと、ペアリスニングは二人のリスナーの動きを制限するが、ワイヤレスで楽しめるなら話は別だ。例えばスポーツクラブやジョギングで汗を流しているときに一緒に音楽を聴くなど、ペアリスニングを行うシーンも広がりそうだ。
■TX2譲りの抜けの良さとタイトな低域再現が魅力
フィリップスのオーディオ製品は、厳しいトレーニングを積んだ指折りの音響エンジニア「ゴールデンイヤー」が音づくりに深く関わっている。また「良い音」を明確に定義するため、独自調査から得たヒアリングデータを元に「サウンド・シグネチャー」と呼ばれる指標を設け、ゴールデンイヤーの耳と一般ユーザーの感性を重ね合わせた“絶対基準”を確立。ブレのない「フィリップスの音」を追求する厳格なシステムが取られている。それはTX2BTにおいても同様だ。
ただ面白いことに、こうした基準がありながらもフィリップスのイヤホンは良い意味で音が画一的になってしまうことがなく、どのモデルにも色濃い個性がある。味付けと呼ぶのはふさわしくないが、そこにはゴールデンイヤーを中心としたエンジニアたちが確立してきた、音楽性を吹き込むためのマジックがあるのかもしれない。今回はTX2BTの音の特徴について、TX2と聴き比べながら掘り下げていこう。組み合わせるプレーヤーには「Xperia Z2」を使った。
TX2BTは音の抜けが良く、爽やかなボーカルと鮮烈なアタック感を特徴とするサウンドで、特にロック・ポップス系にとてもよくフィットする。解像感と力強さの均衡が絶妙なポジションで整い、椎名林檎の『長く短い祭』ではパーカッションのリズムが小気味良い。ベースラインも太く力強いうねりを上げる。TX2に比べると低音の縁取りがやや細く感じるが、そのぶんシャープな切れ味が楽しめる。中低域のディティールを描写する力はTX2BTの方が上手いと言えるかもしれない。高音のニュアンスもより鮮明で、オーケストラは楽器の存在感が際立ち、ロックのライブ盤も空間の見晴らしが広い。
Bluetoothイヤホン用の新機能「MusicChain」についても触れておこう。1台のスマホやプレーヤーから再生される音楽を、2台の「MusicChain」対応ヘッドホン/イヤホンでシェアできるユニークな機能だ。TX2BTのほか、カジュアルラインのイヤホン「SHB5900」が同機能を搭載している。
MusicChain機能は、スマートフォンとペアリングした1台のイヤホンを起点に2台目のイヤホンもペアリングして、ワイヤレスで“数珠つなぎ”にして使う。はじめに1台目をスマートフォンにペアリングした後、こちらのイヤホンのリモコンのセンターボタンを2度押してペアリングモードとする。次に2台目のイヤホンで、リモコンのセンターボタンを3度押す。本体のインジケーターが点滅すると、約1分後に接続が完了するという流れだ。端末どうしがネゴシエーション中はボイスプロンプトが音声でペアリング中であることを知らせてくれる。物理的にケーブルを介してしまうと、ペアリスニングは二人のリスナーの動きを制限するが、ワイヤレスで楽しめるなら話は別だ。例えばスポーツクラブやジョギングで汗を流しているときに一緒に音楽を聴くなど、ペアリスニングを行うシーンも広がりそうだ。
■TX2譲りの抜けの良さとタイトな低域再現が魅力
フィリップスのオーディオ製品は、厳しいトレーニングを積んだ指折りの音響エンジニア「ゴールデンイヤー」が音づくりに深く関わっている。また「良い音」を明確に定義するため、独自調査から得たヒアリングデータを元に「サウンド・シグネチャー」と呼ばれる指標を設け、ゴールデンイヤーの耳と一般ユーザーの感性を重ね合わせた“絶対基準”を確立。ブレのない「フィリップスの音」を追求する厳格なシステムが取られている。それはTX2BTにおいても同様だ。
ただ面白いことに、こうした基準がありながらもフィリップスのイヤホンは良い意味で音が画一的になってしまうことがなく、どのモデルにも色濃い個性がある。味付けと呼ぶのはふさわしくないが、そこにはゴールデンイヤーを中心としたエンジニアたちが確立してきた、音楽性を吹き込むためのマジックがあるのかもしれない。今回はTX2BTの音の特徴について、TX2と聴き比べながら掘り下げていこう。組み合わせるプレーヤーには「Xperia Z2」を使った。
TX2BTは音の抜けが良く、爽やかなボーカルと鮮烈なアタック感を特徴とするサウンドで、特にロック・ポップス系にとてもよくフィットする。解像感と力強さの均衡が絶妙なポジションで整い、椎名林檎の『長く短い祭』ではパーカッションのリズムが小気味良い。ベースラインも太く力強いうねりを上げる。TX2に比べると低音の縁取りがやや細く感じるが、そのぶんシャープな切れ味が楽しめる。中低域のディティールを描写する力はTX2BTの方が上手いと言えるかもしれない。高音のニュアンスもより鮮明で、オーケストラは楽器の存在感が際立ち、ロックのライブ盤も空間の見晴らしが広い。
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