<山本敦のAV進化論 第79回>
話題の「バーチャル・リアリティ」を体験! サムスン「Gear VR」でNetflixや初音ミクを鑑賞
また、ゴーグルの内側は空間を広げて、メガネをかけたままでも装着しやすくなった。筆者も試してみたが、細身のメガネフレームならすっぽりと覆ってくれるサイズ感なので、着け心地は快適だった。
画面の視野角は96度。Galaxy S6/S6 edgeの5.1型QHD(2,560×1,440ドット)の有機ELディスプレイがそのままスクリーンになる。スマホの画面を左右に分割して映像を映し出してから、Gear VR本体のレンズで拡大したものを視聴する仕組みだ。
360度の全天球映像は、頭を上下左右に動かすと自動的に画面が追随する。Gear VR本体には3軸の加速度センサーとジャイロセンサーを内蔵し、さらに接続したスマホの3軸磁気センサーと連動しながら、合わせて9軸の高精度なモーショントラッキングを実現する。映像が頭の動きに合わせて自然、かつスムーズに追いかけてくるので、リアルな没入感が得られる。
■Galaxyを装着するだけの簡単セットアップ
Gear VR本体のフロント側にGalaxyをガチャンと装着して使うのが基本スタイルだ。セットアップはとても簡単で、先述した通りGear VRのmicro USB端子にGalaxyの電源を入れた状態で差し込むと、Oculusアカウントの作成が促され、以後も画面表示に従ってGear VRの操作レクチャーを進めていけば、迷うことなく使いはじめられる。
ホーム画面も360度全天球映像になっている。画面にはOculus Storeへの入口や、ユーザーがダウンロードしたコンテンツ一覧が並ぶ。ポインターは視点で動かし、アイコンの選択時にはトラックパッドを使う。はじめは慣れない操作感だが、ポインターも機敏に動くのですぐに違和感なく動かせるようになった。
Gear VR本体の装着感については、柔軟なゴムストラップなので頭を締め付けるような窮屈さはないものの、やはり長時間同じ姿勢で身に着けていると首が疲れてくる。映画鑑賞など頭を激しく動かさずに楽しめるコンテンツは、ソファーやベッドに横になって観た方が負担は軽減される。プレイ中に視線(頭)を動かす必要のあるアクション系ゲームなどを楽しむ際には、頭の上側に着けるストラップも活用した方が安定感はが高まるし、安全だ。
■VRコンテンツは想像を超えるリアリティ
今回は日本オリジナルコンテンツの「VR Cruise」をインストールして360度映像のデモコンテンツを視聴してみた。
「初音ミク VR 〜Special LIVE "ALIVE"」では、宙に浮かびながらミクが歌い踊るステージの広大さに没入した。360度方向に広がる景色の開放感と、“吐息がかかりそうなほどの距離”にまで近づいてくるミクに、思わず手をさしのべたくなるほど。これは想像以上にリアルだ。