海上忍のラズパイ・オーディオ通信(11)
システム更新でラズパイ・オーディオの音質が向上?「Volumio 2」の開発版を試す(前編)
忘れられがちだが、ソフトウェアが変われば音も変わる、少なくとも変わる可能性はある。ラズパイ・オーディオも、システムを更新すれば音が(いい方向へ)変わるはず……その鍵を握ると考えられるVolumio開発版を利用し、どのように変わるかを見てみよう。
■ソフトウェアを更新することの意味
ソフトウェアの更新により“音が変わる”といえば、直接ハードウェアを駆動するソフトウェア(ドライバ)の改良が典型例だが、システムコアと再生アプリをつなぐアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)もそうだ。Windowsでいえば、WASAPIに比べレイテンシの低いASIOのほうが有利であり、MacやiOSデバイスのオーディオ再生環境もCore Audioの低レイテンシ性と完成度の高さに依存するなど、APIが果たす役割は大きい。
Linuxも基本的な構造は変わらない。システムコアであるカーネルは低レイテンシのもの(ex. リアルタイムカーネル)のほうが望ましいし、サウンドライブラリ(≒ALSA)も改良が施された最新バージョンのほうが有利だ。全体の傾向としては、最新のカーネルを収録したLinuxディストリビューションのほうがオーディオ再生に有利……とは言わないまでも、不利な点や不具合が解消されている可能性は高い。
当連載がいうところのラズパイ・オーディオは、「Volumio」というLinuxディストリビューションの利用を前提としているが、そもそもVolumioは「Raspbian」というLinuxディストリビューションに「MPD」を加えるなどしてオーディオ再生に特化させたもの。カーネルやサウンドライブラリはRaspbianを基礎としており、今後の開発もRaspbianベースで進められることが暗黙の了解だ。
■ソフトウェアを更新することの意味
ソフトウェアの更新により“音が変わる”といえば、直接ハードウェアを駆動するソフトウェア(ドライバ)の改良が典型例だが、システムコアと再生アプリをつなぐアプリケーションプログラミングインターフェイス(API)もそうだ。Windowsでいえば、WASAPIに比べレイテンシの低いASIOのほうが有利であり、MacやiOSデバイスのオーディオ再生環境もCore Audioの低レイテンシ性と完成度の高さに依存するなど、APIが果たす役割は大きい。
Linuxも基本的な構造は変わらない。システムコアであるカーネルは低レイテンシのもの(ex. リアルタイムカーネル)のほうが望ましいし、サウンドライブラリ(≒ALSA)も改良が施された最新バージョンのほうが有利だ。全体の傾向としては、最新のカーネルを収録したLinuxディストリビューションのほうがオーディオ再生に有利……とは言わないまでも、不利な点や不具合が解消されている可能性は高い。
当連載がいうところのラズパイ・オーディオは、「Volumio」というLinuxディストリビューションの利用を前提としているが、そもそもVolumioは「Raspbian」というLinuxディストリビューションに「MPD」を加えるなどしてオーディオ再生に特化させたもの。カーネルやサウンドライブラリはRaspbianを基礎としており、今後の開発もRaspbianベースで進められることが暗黙の了解だ。