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<山本敦のAV進化論 第91回>キーワードは「UI革命とモバイル連携」

ソニー独自UI「XMB」廃止。旧モデルユーザーの筆者が新モデルから考える“今どきのBDレコーダー”

公開日 2016/05/25 18:26 山本 敦
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最新モデルのデザインは、本体の奥行きサイズが短くなったので、ラックに置くときのスペースが少なくて済む。内蔵HDDに録画できるタイトル数は従来モデルの999件に対して、最新モデルでは1万件と大きく増えている。外付けHDDとのインターフェースもUSB3.0対応になり、さらにトリプルチューナーを活かした3番組同時録画で外付けHDDも使えるようになった。

BDZ-ET1100と奥行きサイズの比較。ZT2000は43.9mm、ET1100は46.5mm

大きく刷新されたユーザーインターフェースは、ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」シリーズに続々と採用モデルが増えているAndroid TVのデザインとよく似ている。

新設された「ホーム画面」は縦に第1・第2階層に分かれている。上側の第1階層はグローバルメニュー、その下の第2階層がそれぞれのサブ機能といった具合に、レコーダーに搭載されている全機能が埋もれることなく1画面でぱっと見渡せるのが便利だ。

ZT2000のホーム画面。上下の階層に分けて、1画面で全ての機能が一望できるレイアウトになっている

リモコンの十時キーと決定ボタンを上手に活かし切ったXMB(クロスメディアバー)は、物理リモコンに操作に革命をもたらしたインターフェースだ。筆者が現在使っているET1100にも採用されており、使い慣れているので不自由を感じることはなかった。しかしZT2200のホーム画面を体験してしまうと、XMBではカーソルがアクティブになっている機能やコンテンツの部分的な情報しか一目で確認ができないことが、不便に感じられてくる。

ET1100のXMB。左右にグローバルメニューのアイコンがスクロールして、それぞれの縦スクロールで機能やコンテンツにアプローチする。十字リモコンの特性を活かした賢いUIとして、長くソニーのAV機器のアイデンティティになってきた

十字と決定キーでスムーズに操作できる使い勝手は、XMBから最新のUIに継承されているし、それどころかオフホワイトを基調とした背景に黒いシャープな文字による表示の方が断然読みやすいということがわかる。あたりまえの使い勝手のよさを素直に追求した末に辿り着いた進化だと感じる。

本体に付属するリモコンはスライド式のタイプからストレート型のものに変更されている。隠れているボタンがないので、全体の機能が比較的把握しやすいが、筆者は従来モデルのスライド式リモコンの方がコンパクトでハンドリングしやすいと感じる。これは好みが分かれそうだ。なお、新しいリモコンは3灯LED搭載の強力広角発光タイプとなり、レコーダー本体の受光部も感度がアップしているのでリモコン操作への反応はグンと良くなった。

右がZT2000のリモコン。BRAVIAのリモコンに合わせてストレートタイプに戻った。左がET1100のスライド式リモコン

■番組表がさらに見やすく進化/録画リストも大きく改善

新機種になって「番組表」が一段と見やすくなった。ソニーの調査によれば、ユーザーの約8割が録画予約を番組表から入れていることがわかったことから、今回番組表に大きく手を入れたのだという。

ZT2200の番組表。白バックに黒い文字、淡いジャンル別表示の色彩など見やすい画面に仕上がっている。番組を選択するとセルの中に比較的詳しく番組情報が表示されるほか、番組表のすぐ下にある横一列のボックスにまた詳しい番組情報が表示される

ET1100の番組情報。こちらは黒バックに白抜き文字の高級感を意識したデザイン。最大7局まで表示する

確かに電子番組表が普及したおかげで、テレビ番組の録画予約はとても簡単にできるようになった。ビデオデッキの頃は新聞のラテ欄をにらみながら、録りたい番組の放送局と時間をリモコンでせっせと入力していたものだ。電子番組表のおかげで、おそらく今では多くの方々が録りたい番組が放送される正確な時間は特に意識していないのではないだろうか。

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