<山本敦のAV進化論 第96回>
風呂やキッチンでも手軽にテレビ。ブルーレイ再生もできる“プライベート・ビエラ”を使い倒す!
ただ、夏場は特に長風呂は辛いし、家族がいる場合は風呂の順番待ちの問題も発生するだろう。一方、最近はVODが便利になったおかげで、通勤電車などで映画を小分けに見るのも違和感がなくなったという人も増えていると思う。お風呂でも同様な視聴方法でカジュアルな映画鑑賞を楽しんでみてはいかがだろうか。
1時間ぐらいでスパッと見られる海外の連続ドラマなどもお風呂での視聴に最適だ。最近ではパナソニックの本家・ビエラやBDレコーダーのディーガにNetflix視聴の機能が搭載されているが、これがプライベート・ビエラにも採用されたら最高だ。
■録画や細かな機能にも気配りがあり使いやすい
録画機能もシンプルだが、とても使いやすくできている。お風呂で楽しみやすい30分尺のアニメ番組などを録りためておけば、毎日の入浴が楽しくなる。シングルチューナーによるテレビ録画が、リアルタイムの放送視聴や録画済み番組の追っかけ再生、BDディスク再生とぶつかっても中断されないようマルチタスク対応も万全にできている。
録画モードはDR(非圧縮)に加えて、AVC長時間録画が5倍/10倍/15倍の3段階から選べる。録画予約はシンプルに番組1本単位や、毎週・毎日録画を選ぶだけ。画質は予約単位では選べず、本体設定で決めたモードに固定されるが、これもプライベート・ビエラのコンセプトからすれば理にかなっていると思う。
また、録画時におでかけ番組ファイルを同時に生成できる。これをmicroSDカードに転送しておけば、モニターを充電して外に持ち出せるという機能だ。ちょっとしたドライブや近所の公園へピクニックにでかけて子供にアニメを見せたりする時には便利かもしれない。
その他、細かい機能にも気配りが行き届いている。例えば「毎朝定番チャンネル」を「入」にすると、朝5時から10時の間に初めて電源を入れた時に、ユーザーの視聴履歴を元に“よく見るチャンネル”を自動選択した状態で起動してくれる。
録画番組は前回最後に再生した位置を覚えているので、ホーム画面か選択してすぐに続きが見られる。モニターのバッテリー寿命を長く延ばせるよう、充電を8割のレベルで制御する「エコ充電」も長期間使い続ければ有り難みが実感されてきそうだ。
シンプルに見えて、意外に使いこなせないほど多くの機能が盛りだくさんのプライベートテレビだ。特に一人暮らしの若いビジネスマンにはメインのテレビとしても大活躍してくれそうなほどだし、これで予想実売価格が6万円台ならコスパも最強と言える。
タブレットに比べて良いところは、本体がより頑丈に作られているし、Wi-Fiを起動してアプリを立ち上げて…など、テレビを見始めるまでに必要な何かと面倒な儀式が少なく、シンプルに番組視聴がスタートする。“いつでも、どこでも”テレビを楽しむなら、少なくとも家の中でならばやっぱりポータブルテレビが一番便利なんじゃないかと改めて気付かされた次第だ。