【特別企画】アプリの使い勝手もレポート
あのヤマハによる音楽配信サービス『mysound』がついにハイレゾ開始!その全貌と特長を徹底調査
アプリはもちろん無料で、iOS/Android両方に対応。実はこれまではAndroid版に比べてiOS版は若干シンプルな機能にとどまっていたのだが、今回のハイレゾ対応を機にどちらも同等の機能となった。
このアプリの最大の特長が「完全無料でハイレゾ再生機能を利用できる」ということ。他社製のプレーヤーアプリでは、ハイレゾ音源再生にはアプリ内課金が必要なのが一般的だが、本アプリではそういったことは一切不要だ。「できるだけ敷居を低くしたかった」(大原氏)という。
ハイレゾファイルは最大192kHz/24bitのFLACに対応。WAVでのハイレゾやDSDには前述の考え方から非対応だが、それでも「完全無料でハイレゾ再生」は大きなポイントと言える。なお、もちろんmysoundで購入した楽曲だけでなく、手持ちの音楽ファイルも再生可能だ。
こうした点は、特にこれからハイレゾを始めてみようかという層にとってはかなり魅力的なのではないだろうか。また、そうした初心者層から相談を受けるような先進層にとっても、「無料だし、とりあえずmysoundプレーヤーでハイレゾを試してみれば?」とアドバイスできるアプリでもあるということだ。
■ハイレゾ再生以外もアプリには興味深い機能が
アプリの特長はこれだけではない。自分のスマホに保存してある楽曲から判断して新しい曲をオススメしてくれるレコメンド機能、性別や年齢層、楽曲ジャンルなど複数の条件を組み合わせてソートできるランキング機能、インターネットから自動で歌詞を探してくれる歌詞表示機能といった具合に多彩な機能を備えている。もちろんこうした機能もすべて無料だ。
記者が実際に使ってみて特に印象に残ったのが歌詞表示機能。たんに歌詞を表示するだけでなく、歌っている部分をハイライトする。さらに、歌詞をタップするとその部分に早送り/早戻しもしてくれる。しかもこの機能、mysoundで購入した楽曲でなくとも有効なのだ。
また、ジャケット画像も自動表示。自分でリッピングしジャケットを設定し忘れていたような楽曲に対してもジャケット画像をちゃんと表示してくれる。mysoudプレーヤーアプリを使えば、歌詞のテキスト情報やジャケット画像を自分でタグデータとして楽曲に埋め込むという作業が不要になるのはかなり便利だ。
このように、ハイレゾ再生以外にも興味深い機能がいろいろと備わっている本アプリ。会員登録しなくてもハイレゾ再生や歌詞表示といった主要機能は使えるので、まずは一度試してみて損はないのではないかと思う。
関係者へのインタビューとアプリのハンドリングを通して記者が感じたのは、「従来のハイレゾ配信サービスとはだいぶ毛色が違うな」ということ。カジュアルに楽しみながらハイレゾへのハードルを下げる、こうしたアプローチは十分に“アリ”だと個人的には感じたし、ハイレゾのさらなる普及のためにも歓迎したい。
ハードからソフトまで、音楽に対する総合力を持つヤマハグループが手掛けるmysound。ハイレゾ楽曲の拡充はもちろん、その他でも様々な部分で機能充実がこれからも図られていくことだろう。我々ユーザーにとってますます使いたくなるサービスとなり、発展していってほしいものだ。
(記事協力:ヤマハミュージックメディア)