<山本敦のAV進化論 第110回>
iPhoneでのハイレゾ再生にも対応。ラトックの“Wi-Fi SDカードリーダー”を試す
Wi-Fi通信は2.4GHz帯のIEEE 11b/g/nをサポート。見通し50mの距離までスマホと離れていても通信ができるという。PCにはUSBケーブルでつなげばSDカードリーダーとしても使える。
本機はモバイルバッテリーにもなる。内蔵バッテリーの容量は3,000mAhあるので、iPhone 7/iPhone 7 Plusを1回フル充電できる。本体のUSB-A端子にスマホをケーブルでつなぎ、本体の電源ボタンをワンクリックすると充電がはじまる。
本機を介してスマホをホームネットワークにつなぐブリッジ機能も設けられている。無線LANネットワークのある宅内で使う場合は、アプリから設定を行っておけば、外部ストレージとしての機能を使いながら、スマホでWebブラウジングや音楽配信のストリーミングを受けて再生もできる。
なお、外出先で公衆無線やテザリングを使ってWi-Fiにつながない限り、本機とスマートフォンを直接Wi-Fiでつないでいる間はLTEによる通信ができなくなるのが難点だ。
WiDrawerアプリにはメディアプレーヤー機能も搭載されている。iPhoneの中に入りきらない音楽や動画、写真、ドキュメント系のファイルはSDカードやUSBメモリーに入れてREX-WIFISD1Hと一緒に持ち歩けば旅行先などで楽しめるので便利だ。ただし使い勝手にちょっとした制約もある。このあと詳しく触れるつもりだ。
その他の仕様を簡単にまとめよう。本機1台に対して、Wi-Fiで最大5台までのモバイル端末が同時につなげられるので、家族で写真のデータを共有する時などに便利だ。本体内蔵バッテリーは8時間でフル充電になる。スマホやタブレットに付属するUSBアダプターや、PCからのUSB充電に対応する。
専用アプリ「WiDrawer3」にはスマホに登録されている連絡先データをSDカードに一括バックアップしたり、復元できる機能が付いている。写真をまとめてSDカードにバックアップして、2回目以降の転送は差分をチェックしてバックアップしてくれるので、筆者のようにiPhoneの写真を頻繁にバックアップしてストレージの空きを作りたいユーザーにはとても使い勝手がよい。
ファイル共有はWebDAV、Samba、DLNAの各プロトコルに対応する。WiDrawer3以外のアプリを使って本機に接続することもできるので、これが音楽再生の時に効果を発揮する。後ほど改めてレポートしよう。
■データ伝送の実時間はどれくらい?
今回はiPhone 7にWiDrawer3アプリを入れて使ってみた。REX-WIFISD1HにはNFCによるワンタッチペアリングの機能が乗っているが、iPhone側が非対応なので普通のやり方で、iPhoneのWi-Fiをオンにして、REX-WIFISD1Hをアクセスポイントとしてつなぐ。