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<山本敦のAV進化論 第110回>

iPhoneでのハイレゾ再生にも対応。ラトックの“Wi-Fi SDカードリーダー”を試す

公開日 2016/10/12 10:20 山本 敦
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まずまずのスピード感だが、SDカードに大量の写真データが保存されている場合、リストのプレビューアイコンの表示がややもたつく感じがあった。1件ずつ2〜3秒かけてサムネイルが読み込まれる。サムネイルの表示が途中で止まってしまうケースもあったので、これならSDカードをPCで読み込んで内容をチェックした方が早そうだ。

今回筆者の環境でテストしてみた限り、写真データの転送はまずまずのスピード感だった

音楽プレーヤー機能を使ってみた。iPhoneとWi-Fi接続になるので、イヤホン端子がなくなったiPhone 7の場合でも、Lightning端子がフリーになり、Bluetoothイヤホンなどを併用すれば、REX-WIFISD1Hのパワーバンク機能を使ってiPhoneを充電しながら音楽が聴ける。これは便利だ。

REX-WIFISD1HにUSBメモリーを挿してハイレゾ音源を再生。ハイレゾ対応のポタアンをiPhoneにつないでみたところちゃんとハイレゾ再生ができた

Lightning-USB変換アダプターを経由してハイレゾ対応のポタアンにつないでみたが、WiDrawer3アプリでハイレゾ再生もできているようだ。iFi Audioのnano iDSDのLEDランプが楽曲の解像度に合わせて正しい色に点灯する。

192kHz/24bitのリニアPCMファイルを再生。アンプのLEDがシアン色に点灯してハイレゾ再生ができていることがわかった

ただしWiDrawer3をiPhoneで使う場合、FLAC形式のPCMやDSD音源の再生に対応していない(wav、aif、m4a、aac、mp3に対応)。よってストレージに保存した音楽ファイルの全てをハンドリングできるわけではない。特にFLACに非対応なのが残念だ。カバーアートの表示が正しくできないなど不便に感じるところもあるが、ファイルを選択してから再生が始まるまでのタイムラグも気にならないし、今後の機能アップデートによる改善に期待したい。

WiDrawer3ではFLACが再生できなかったので、AK Connectで試す。サーバー一覧にREX-WIFISD1Hが表示された

FLAC再生については他社製のアプリを活用する手段もある。Astell&KernのDLNAコントローラーアプリ「AK Connect」を起動したところ、外部サーバーとしてREX-WIFISD1Hを認識。FLAC形式のファイルが一覧に表示され、再生もできた。操作感も快適だ。ラトックのサイトに公開されている動作確認済みアプリの一覧をチェックして、自分の期待する用途に合うアプリを併用すれば使い勝手が広がる。

フォルダー階層を辿ってFLACの音楽ファイルを再生。ちゃんとハイレゾで聴けた

■iPhone 7の音楽再生機能をいい感じでカバーしてくれそうなガジェット

本体が14mmと薄く、小さいのでiPhoneと一緒に持って出かけても邪魔にならない。恐らく多くの方々が不便になってしまったと感じるであろうiPhone 7の音楽再生機能をいい感じでカバーしてくれそうなガジェットとしておすすめしたい。

直販サイトでの販売価格は8,980円(税込)。元々ストレージを内蔵しない代わりに、直販サイトではSDカードをセットにしたパッケージも販売されている。モバイルバッテリーやワイヤレス機能を備えているので、使ってみれば十分にリーズナブルな製品であると実感できるだろう。

(山本敦)

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