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金属の強靭さとガラスの硬度を両立

“リキッドメタル”に筐体を一新!Campfire Audioの第二世代モデル3機種一斉レビュー

公開日 2016/12/02 17:33 高橋 敦
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DORADO

最後に紹介するDORADOは、実売12万円程度と価格的には「VEGA」の下のクラスになる。しかし技術的にはCampfire Audioの特徴的な要素が詰め込まれ、そして新機軸でもある攻めたモデルで注目度は高い。


「DORADO」価格:112,500円前後
まずドライバー構成は同社初のハイブリッドを採用。ダイナミック型ドライバーは「LYRA II」と同様に「ベリリウムPVDダイナミック型ドライバー」だ。高域はBA型2基を「TAEC(Tuned Acoustic Expansion Chamber)」設計で搭載する。

「TAEC」とは、同社がBAマルチ機に採用してきた、音導管を使用しないチューブレス設計をさらに突き詰めたものだ。従来の設計では音導管を通ることで高域特性が損なわれてきたが、その損失を大きく低減するという。

リキッドメタル合金ハウジングなど、VEGAやLYRA IIに準じて第二世代モデルの特徴も備えている。サイズや形も、ドライバー数が多いのにもかかわらず他のモデルと大差ない。だが、サウンドはこれもまた別物で、ダイナミック型ドライバーの仕様がほぼ同じとなる「LYRA II」と比べても大きく異なる。

DORADOでは、ボーカルや楽器を全体に大柄に描き出し、おおらかでダイナミックな描写が持ち味だ。特に低域側はこのモデルがいちばんボリューム感を出してくる。

ベースの音像本体はもちろん、そこから広がる重低音の空気感、深く低い帯域までに再現が及ぶというところでは、他のモデルに明確な差をつける。低域の充実感にこだわる方に聴いてみてほしいモデルだ。


世代交代の進め方には様々なパターンがある。新世代モデルをひとつひとつ順に出していくパターンもあれば、ラインナップの大半を一気に切り替えるパターンもある。Campfire Audioは今回、一気に切り替えるパターンで3機種を登場させた。おかげでユーザーは、同じ時期に同じ世代の中から好みのモデルを選ぶことができる。このブランドに興味を持っていた方にとっては実に良いタイミングが訪れたと言えるだろう。

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