落下防止アクセサリーも試してみた
【レビュー】アップルの完全ワイヤレスイヤホン「AirPods」を自腹購入。その実力とは?
頭を振っても落ちないほど装着感は安定しているが、なんとなく不安…
iPhoneやiPodを使ったことがあれば、耳元に触れた感覚はまさしくアップル純正のイヤホン「EarPods」のそれと同じだ。つるんとしていて、冬場は少しひんやり感じる。ハウジングはAirPodsの方がわずかに大きいが、これまでEarPodsを普通に使えていた人であれば変わらない装着感が得られるだろう。
ハウジングの下に伸びる筒状の本体、EarPodsではケーブルからドライバーユニットへと続く軸状の部分は、AirPodsの方が明らかに内径が太い。両側の先端にビームフォーミングマイクが搭載されている。
ハウジングの表と裏側にある小さな黒い点はおそらくセンサーに関わる箇所なのだろう。AirPodsにはユーザーが耳に装着したことを自動で判別したり、タップ操作に反応するための光学センサーやモーション加速度センサーなどが内蔵されている。レスポンスは素速く正確だ。
イヤホン本体は質量が4g程度。EarPodsの場合、下方向に引っ張るケーブルのテンションがかかることを考えれば、4gは重みのうちに入らないだろう。他社の完全ワイヤレスイヤホンと比べても軽く感じる。
耳に着けたイヤホンがポロッと外れてしまうことはないのか?AirPodsに興味を持つ多くの方々にとって最大の関心事の一つだと思う。結論から言えば、人にぶつかったり、丸首のセーターを脱ぐときに襟元がひっかかるなど、外からの力がかからない限り簡単に外れることはなかった。耳や顔のかたちなど個人差にも左右されるが、筆者の場合はAirPods本体の軸がアゴのラインに沿って固定されたので、頭を多少激しく振ってみても、逆にAirPodsを振り落とすことの方が難しかったぐらいだ。
とはいえ耳栓のようにぴったりと固定されるカナル型イヤホンを使い慣れている方は特に、このすべすべとしたAirPodsの装着感が心許なく感じるに違いない。そこで、本稿では後ほどAirPodsのための装着性向上アイテムも紹介したいと思う。
最大24時間の連続音楽再生&クイックチャージに対応
AirPodのバッテリー残量は、ケースを開くたびにiPhoneにアニメーションと共に数値が表示されるので、充電すべきタイミングは事前に把握できる。iPhoneと接続中はコントロールセンターにAirPods本体のバッテリー残量が表示できる。今回の取材では、午前10時半ごろから30分ずつぐらいのインターバルで細切れに音楽を聴いてみたが、16時半の時点でケースのバッテリー残量は57%だった。
アップルは、ワイヤレスオーディオ製品のため独自に「W1」チップを開発し、AirPodsやBeatsのSolo3などがこれを採用している。W1チップが搭載されたことにより、ペアリングが一段と簡単にできるようになり、音質も向上したそうだが、もう一点、バッテリーの駆動時間も長くなったとアップルでは説明している。
イヤホンは1回の充電で5時間の音楽再生、2時間の連続通話ができる。ケースの充電機能を併用すれば24時間の連続駆動にも対応するので、長旅に出かける前にフル充電にしておけばバッテリー切れの不安が減りそうだ。イヤホン本体をケースに入れたまま、Lightningケーブルで充電する。iPhoneやiPadの付属ケーブルと同じものが使えるので、海外旅行や出張に持ち出すケーブルの数は最低限で済ませることができる。朝の忙しい時間にAirPodsを15分間チャージし、最大3時間の音楽再生が楽しめるクイックチャージ機能も備えている。
サウンドをチェックしてみる
AirPodsによる音楽リスニングをチェックしていこう。イヤホンはケースから取り外すと電源がオンになり、スマホとの接続が完了すると起動音が聞こえてくる。「ミュージック」アプリで音楽を再生してみた。