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従来モデル「SHE9720」との比較も

ハイレゾ新対応のフィリップス「SHE9730」を聴く。高コスパ代名詞“キューナナ”はどう進化した?

公開日 2017/01/23 11:28 高橋敦
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Robert Glasper Experiment「I Stand Alone」のヒップホップ系のリズムセクションだと、ベースの太さと低さ、重低音の成分までを全てカバーするのは難しく、エントリークラスの限界を感じる。しかし、こうした重低音を無理に出さないからこそ、低音の空気感がブーミーになりすぎず、リズムのキレが確保される。太さや重みも前述のように十分に稼げているし、ハイハットシンバルの金属的なシャープさ、ざらついた手触りの再現も良好だ。

両モデルを聴き比べると、SHE9730の進化がより明らかになった

また他に、ペトロールズ「表現」やジミ・ヘンドリックス「Stone Free (from "Valleys Of Neptune")」のようなシンプルな編成のロックバンドのサウンドには、SHE9730の持ち味、中低域の迫力をちょい盛ってくれるところがうまくハマる場合が多い。近年のフィリップスは総じてその帯域の味付けが絶妙なのだが、最新のそれを9700シリーズにも導入したのがこのSHE9730と言えるかもしれない。



9700シリーズらしいオールマイティさを維持しつつ、より現代的なニュアンスも加えてきた、「なるほどそうきたか」と頷ける新モデルだ。これまではSHE9720が鉄板だったが、今後は「9720か9730か?」でまず考える必要が出てきそうだ。

(高橋敦)



今回のレビューで取りあげた「SHE9730」は1月26日発売予定だが、東京・八重洲の(「Gibson Brands Showroom TOKYO」にてすでに実機の展示が行われており、試聴することももちろん可能だ。ぜひ足を運んで、そのサウンドを自分の耳で確認してみてほしい。

Gibson Brands Showroom TOKYO

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