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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域

【第180回】恒例の“超ド級”個人的ランキング「ポタ研2017冬」編。1位は期待を超えてきたアレ!

公開日 2017/02/24 10:00 高橋 敦
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【第3位】地道な改良が進むオーディオ用MMCX

実に地味な話題なのだが、MMCX端子って地道に堅実に改善されてきてますよね。ShureやWestoneに採用され始めた当初は、そもそも本来オーディオ用ではない規格の流用であるためか、そのメーカーのイヤホンと純正ケーブルの組み合わせでないと、接続の確実性にも耐久性にも不安があるような代物だったことは事実だ。

しかし採用メーカーが増え、リケーブル製品も多く登場し、リケーブル端子の最大勢力となっている現在では、その期待に応えるようにMMCX端子自体の改善も進んでいる。

例えば今回の展示で目立ったものとしては、UNCOMMON社のリケーブルシリーズを挙げておきたい。

主に導体素材違いでバリエーションも豊富

見えにくいかと思うが、MMCX端子が十字にカットされている

このシリーズのMMCX端子は、素材にベリリウム銅を採用して耐久性を確保した上で、先端を十字カット。そのバネ的な可動性によってイヤホン本体側のMMCXメス端子の寸法や形状の微妙な差に対応し、いずれに対しても確実な接触と固定を実現するという。

ケーブル本体も近年に注目されるポストPCOCCA素材を一通り網羅するかのようなバリエーションを揃え、導体の構造などにも工夫があり、価格的にも手頃なところを狙っている。要注目なリケーブルメーカーだ。

他に最近だと、Beat Audioも同様に十字カットを入れるなどして対応性を高めた新端子を採用(関連ニュース)。

こちらが新端子採用バージョンのBeat Audio「VERMILION」

こういった具合に工夫されている

なおMMCX関連では、動画で説明されているWestoneの取り組み(動画リンク)も興味深く、ぜひチェックしてみてほしい。ざっと言うと、彼らの基準を満たす端子パーツを「MMCX Audio」を呼んでおり、今後の自社製品は順次それに移行していくつもりとのこと。

もちろん業界全体での取り組みが実現すればそれがベスト。しかし各社ごとの取り組みの積み重ねも、全体としてのMMCXの信頼性の底上げにつながるはずだ。今後に期待したい。

【第2位】新ROXANNE UNIVERSAL日本限定ブラック・パール!

JH Audioのユニバーサルタイプ新ライン「PERFORMANCE SERIES」。そのフェイスプレートのカラーとデザインは、各モデルごとに決め打ち1種類だった。


ポタフェス2016冬時点での「ROXANNE」

ポタフェス2016冬時点での「JH16V2 PRO」
そして正直に言おう。僕は「JH16V2 PRO」を推していたが、サウンドだけで言えば「ROXANNE」との甲乙は付け難かった。しかしルックス的に前者の方が好みだったので、そんな理由でどちらかといえばそちら推しだったのだが……。

しかし日本導入モデルとして正式に発表されお披露目されてみたら何とROXANNEにのみ「ブラック・パール」という追加色が!かっこいいじゃないか!

黒い!赤い!

重ね重ね言うが、黒い!赤い!

ROXANNEにはやはり黒と赤が似合う。こちらは日本代理店の要望で実現した日本限定カラーとのことで、そんな特別感もまた良い。これは心揺り動かされてしまう案件だ。

カラバリの他のことも復習しておくと、「PERFORMANCE SERIES」最大の特長は、最適化されサイズダウンされた3Dプリンティング筐体による装着感の圧倒的な向上!(同社従来比)だ。

(同社従来比)という言い方になるのは、何しろ元が巨大だったので。JH的には圧倒的に小型化されていても、他社ユニバーサルとの比較では、まだ十分にデカいから。しかし、小型化と同時に形状やステム角度なども見直されており、装着感としてはさらに大幅な改善を実感できる。これまで「JHは自分の耳には合わない(物理)」だった方も、今回は改めて試してみてほしい。

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