ポータブルから据え置きシステムまで
【レビュー】パイオニアの密閉型ヘッドホン「MONITOR5」を、人気DAP/アンプ 5機種で聴いた
■ヘッドホンアンプと組み合わせて、その実力を引き出しきった!
さすがにMONITOR5となると、さすがにポータブルプレーヤー単体だとその能力を引き出しきるのはなかなか厳しいと思い、ポータブル・ヘッドホンアンプを活用してみることにする。GRANBEATにmicroUSBケーブルでJVC「SU-AX01」をデジタル接続し、試聴してみることにする。
予想は大当たり。メリハリの良い、ハリのあるサウンドがMONITOR5から聴こえてきたのだ。ヴァイオリンは活き活きとした、凜としつつ艶のある音色を聴かせてくれるし、ピアノはややウォームな質感ながらも、タッチの強い、力強い演奏を聴かせてくれる。
やや空間的な広がり感が狭いと感じたものの、続いて試したハイインテンシティモード(給電しながら使うモードでモバイルバッテリー等を繋ぐとS/N感が向上する傾向にある)で解決。ほぼU-05で得た音に近い、広がり感の大きい音場表現となった。
最後に、据置型ヘッドホンアンプとの組み合わせを試した。用意したのは、ラックスマン最新のハイエンド・ヘッドホンアンプ「P-750u」だ。本機はアナログ入力のみを備えた単体のヘッドホンアンプとなる。
この組み合わせでは、さらに丁寧な抑揚ときめ細やかなニュアンス表現を持つ、上質なサウンドへと変化する。音の粒ひとつひとつまであまさず再現しているのだろう、ヴァイオリンもチェロも、ボーイングから胴鳴り、ホールの響きまで全てがしっかりと伝わるリアリティの高い演奏を聴かせてくれる。ホームリスニングをメインに考えている人は、ぜひ試してみてもらいたい組み合わせだ。
◇
SE-MONITOR5は、ポータブル環境でも良質なサウンドを聴かせてくれるのだが、持ち合わせている高いポテンシャルを十全に発揮させるためには、ポタアンを活用をするなど駆動力のある環境を用意するといいだろう。
そして、P-750のような据え置き型ヘッドホンアンプとの組み合わせによって、最大の魅力を発揮してくれることも確認できた。駆動力のあるポータブルアンプとの組み合わせでもその能力を引き出すことはできるのだが、本機の真の実力を味わい尽くすためには、後々でよいので据え置きのリファレンス環境も整えておくこともオススメしたい。
そう言ってしまいたくなるほど、SE-MONITOR5は懐の深い、実力の高い製品であることを断言しよう。
(野村ケンジ)
さすがにMONITOR5となると、さすがにポータブルプレーヤー単体だとその能力を引き出しきるのはなかなか厳しいと思い、ポータブル・ヘッドホンアンプを活用してみることにする。GRANBEATにmicroUSBケーブルでJVC「SU-AX01」をデジタル接続し、試聴してみることにする。
予想は大当たり。メリハリの良い、ハリのあるサウンドがMONITOR5から聴こえてきたのだ。ヴァイオリンは活き活きとした、凜としつつ艶のある音色を聴かせてくれるし、ピアノはややウォームな質感ながらも、タッチの強い、力強い演奏を聴かせてくれる。
やや空間的な広がり感が狭いと感じたものの、続いて試したハイインテンシティモード(給電しながら使うモードでモバイルバッテリー等を繋ぐとS/N感が向上する傾向にある)で解決。ほぼU-05で得た音に近い、広がり感の大きい音場表現となった。
最後に、据置型ヘッドホンアンプとの組み合わせを試した。用意したのは、ラックスマン最新のハイエンド・ヘッドホンアンプ「P-750u」だ。本機はアナログ入力のみを備えた単体のヘッドホンアンプとなる。
この組み合わせでは、さらに丁寧な抑揚ときめ細やかなニュアンス表現を持つ、上質なサウンドへと変化する。音の粒ひとつひとつまであまさず再現しているのだろう、ヴァイオリンもチェロも、ボーイングから胴鳴り、ホールの響きまで全てがしっかりと伝わるリアリティの高い演奏を聴かせてくれる。ホームリスニングをメインに考えている人は、ぜひ試してみてもらいたい組み合わせだ。
SE-MONITOR5は、ポータブル環境でも良質なサウンドを聴かせてくれるのだが、持ち合わせている高いポテンシャルを十全に発揮させるためには、ポタアンを活用をするなど駆動力のある環境を用意するといいだろう。
そして、P-750のような据え置き型ヘッドホンアンプとの組み合わせによって、最大の魅力を発揮してくれることも確認できた。駆動力のあるポータブルアンプとの組み合わせでもその能力を引き出すことはできるのだが、本機の真の実力を味わい尽くすためには、後々でよいので据え置きのリファレンス環境も整えておくこともオススメしたい。
そう言ってしまいたくなるほど、SE-MONITOR5は懐の深い、実力の高い製品であることを断言しよう。
(野村ケンジ)