編集部員が感じた魅力をぶつけ合った
自腹で買うならどっち? AKGの2大NCヘッドホン・イヤホン「N60NC WIRELESS」「N20NC」
■肝心のノイズキャンセリング能力を語る!
風間:なんだか興奮して、装着性だけでずいぶん語っちゃったけど、ノイズキャンセリングモデルだから、ノイズキャンセリング性能が超重要。これは当たり前。
小野:ですよね。
風間:でもこの2モデルの場合、ノイズキャンセリング性能について心配することは無いと思う。なぜなら、どちらも優秀だから。さすがAKGという感じ。
俺が自腹買い検討中のN60NC WIRELESSも、小野くんが推しまくってるN20NCも、どちらもハイブリッド方式のノイズキャンセリング機能を備えてる。
小野:ちょっと補足しますと、ハイブリッド方式というのは、ヘッドホンの外部にマイクを設置するフィードフォワード方式と、内部に設置するフィードバック方式、その両方を搭載しているという意味ですね。
風間:ハイブリッド方式だからノイズキャンセリング効果が高い。特にN20NCは、この小さいイヤホンに2つのマイクを搭載しているんだから大したものだよね。
小野:それに加えて、一言いいですか? 小さなハウジングに2つのマイクを搭載している、だけじゃないんです。N20NCには、なんと直径10mmのドライバーが内蔵されています!
風間:え、N20NCのドライバーって10mm? どおりで低音がしっかり出ると思った。…それにしても10mmって、イヤホン全体の中でもかなり大きい方だよね。
小野:大きいです。
風間:いったいどうやって中に詰め込んでるんだろう…。それなのに音に窮屈な感じが一切無いし。
小野:ホント、不思議になっちゃいますよね。
風間:話が飛んじゃったな、ノイズキャンセリングの話題だった。ノイキャン効果についてはどう思った?
小野:正直に言うと、もっとノイズが消える製品も存在します。ただ、個人的にはこのAKGの2モデルの消音効果の方が好ましいと思いました。
風間:同感。不快な音はバッチリ消えるから文句なし! 自分のこれまでの経験だと、ノイズを消しすぎる製品は、使ったあとに頭がキーンと痛くなることもある。それに対してこのAKGの2製品のNCは、効きがよいけどナチュラルな印象。だから疲れにくいのかも。
小野:あと気づいたのは、何も設定しなくても、人の声は聞き取りやすいように調整されてますよね。ですから機内アナウンスを聞き逃すことはありませんでした。
風間:何も設定しなくてもいろんな状況に対応できるのはありがたいよね。誤操作する心配も無いし。
小野:ヘッドホンとイヤホンなので単純比較はできませんが、この2製品、NC効果はどちらも高いレベルで、実力は伯仲していると感じました。
■流石とも言えるAKGの音作り
風間:音質についても見ていこうか。N60NC WIRELESSの音は聴いたよね?
小野:もちろん。低音から高域までしっかりとバランスが整っていて、騒音がうるさい機内でも音楽をしっかり楽しめました。
風間:低音は得意だけど、ムリヤリ感が一切ない。あくまでナチュラルで誇張感のない、品位のあるサウンドをキープしている。これは、さすがAKGの音づくりだよね。
小野:そこは認めざるを得ません。
風間:それでいて、映画を見るとメリハリのある元気なサウンドが楽しめるし、セリフも明瞭。音楽か映画、どちらか一方が得意という製品も多いけど、このN60NC WIRELESSなら、映画も音楽も、どちらも高いレベルで楽しめる。機内ではいろんなエンタメを楽しみたくなるものだけど、この適応力はすごい。
小野:確かに。でもN20NCの音もいいですよ…! とにかく低域がしっかり出ていて、刻まれるビートがしっかりと伝わってきます。低音好きにはたまりません。
風間:たしかに、最近の低音強めな楽曲をしっかり楽しめる印象だった。
小野:しかも高域もきれいに伸びるし、とにかく聴いていて楽しいサウンドなんですよ。解像感もしっかりあって、音が団子にならない。飛行機の中ではそこまで厳密に聴かないかもしれませんが、日本人の場合、通勤電車の中で使うケースも多いですよね。これ一台で、HI-FIサウンドを楽しむイヤホンとしても十分使える。そう考えるとコスパ高いですよね。