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【特別企画】スピーカーで培った技術を最適化して投入

FOCALから待望のワイヤレスヘッドホン/イヤホン登場。「LISTEN/SPARK WIRELESS」を聴く

公開日 2017/12/27 08:30 山本 敦
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ハイエンドスピーカーなどで知られる世界的なオーディオブランド FOCAL(フォーカル)。同社が手がけるワイヤレスヘッドホン/イヤホン「LISTEN WIRELESS」「SPARK WIRELESS」が、いよいよ本日27日より店頭で購入可能になる。オーディオで培った巧みな音作りと、ドライバーから自製するモノづくりへのこだわりをワイヤレスヘッドホンに結実させたそのサウンドを、山本敦氏が分析した。

フォーカルのBluetoothヘッドホン「LISTEN WIRELESS」¥OPEN(予想実売価格28,000円前後)とBluetoothイヤホン「SPARK WIRELESS」¥OPEN(予想実売価格9,000円前後)をレポート

フォーカルから待望のワイヤレスヘッドホン/イヤホンが登場

フランス南東部の都市・サンテティエンヌに本社を構えるフォーカルは、1979年に名匠の誉れ高いスピーカーエンジニア、ジャック・マユール氏が設立したオーディオブランドだ。

同社のスピーカーシステムは、自社開発のドライバーユニットを搭載。設計から組み立て、品質管理まで全てをフランス国内で一貫して行う高品位なものづくりにこだわっている。

コンシューマーの垣根を超えてプロフェッショナルの領域にも広がるラインナップは、世界中で活躍するアーティストやエンジニアの活躍も支えてきた。その高い知名度と大きな影響力は世界でも指折りと言える。また、カーオーディオ領域でも積極的な製品展開も行っている。

総合メーカーとして様々な領域に製品を展開するフォーカルは、近年、ニューメディア部門として位置付けるポータブルオーディオ製品にも注力。この分野でも高い評価を得ている。欧州ではポータブルヘッドホンの定番モデルとして圧倒的な人気を誇った「Spirit One」シリーズなどはその好例だ。

このポータブル向けヘッドホンの中から、今回は発売したばかりのワイヤレスモデル 2機種を紹介する。Spirit Oneをベースに、その音質と機能性に磨きをかけた新製品「LISTEN」シリーズのワイヤレスヘッドホン「LISTEN WIRELESS」と、フォーカルならではのサウンドを最も手軽に試せるワイヤレスイヤホン「SPARK WIRELESS」だ。

銘機を進化させたワイヤレスヘッドホン「LISTEN WIRELESS」

はじめに紹介する「LISTEN WIRELESS」は、ピアノブラックのハウジングとマットブラックのヘッドバンドのコンビが独特な高級感を漂わせる、ヨーロピアンデザインのBluetoothヘッドホン。市場想定価格が3万円を切る手ごろな価格で登場する。

「LISTEN WIRELESS」

オーバーヘッドスタイルのBluetoothヘッドホンで、ゆったりとしたサイズのイヤーカップと、22mmの肉厚な低反発フォームをマイクロファイバー製の外皮で包み込んだ肌触りの良いイヤーパッドを採用。身に着けてみると装着感が抜群に良い。アクティブ・ノイズキャンセリング機能は搭載していないが、パッシブでの遮音性能がかなり高いヘッドホンだと思う。右イヤーカップの側面に電源や、音楽再生にハンズフリー通話を操作するためのリモコンボタンを配置している。

右ハウジングの後ろ側、ちょうど手を添えて親指で押しやすい位置に各種ボタンを配置している


アラウンドイヤー・タイプのイヤーパッドは装着性が良いだけでなく、遮音性能も高い

自社開発の40mmダイナミック型ドライバーは、マイラー振動板をベースに中央のドーム部分をチタン素材でコーティングして、キレのある高域と厚みのある中低域を両立。スピーカー開発から得たノウハウを元に、フラットバランスでつながりのよいサウンドに仕上げている。

BluetoothのコーデックはベーシックなSBCに加えて、ワイヤレスで高品位なサウンドを実現するaptXをサポートする。また、NFCにも対応しており、対応デバイスとのワンタッチでのペアリングも可能だ。内蔵バッテリーは、フル充電状態なら連続で最長20時間の音楽再生に対応。肉厚なイヤーパッドに加えてフレキシブルに曲がるヘッドバンドにより、タイトでありながら締め付けの負担を感じさせないフィット感が得られる。

フレキシブルなヘッドバンドを採用。日常のタフな使い方にも耐えうる丈夫さも考慮されている

バッテリーが切れたときにも、付属ケーブルをつないで有線ヘッドホンとして音楽を聴くことができる。再生可能な周波数の特性は15Hz〜22kHz。インピーダンスは32Ω、感度122dBというスペックも公開されているが、ワイヤレスとワイヤードのいずれのスタイルで聴いても同じサウンドバランスになるよう丁寧にチューニングを合わせ込んでいるところにも注目したい。

専用ケーブルも付属しており、有線接続でのリスニングも可能だ

アウトドアへ持ち歩く時に便利な専用のソフトキャリングケースが付属する。見た目にはやや大きめに見えるヘッドホンが、折りたたむと驚くほどコンパクトになって、軽く小さなケースに収まってしまう。


自然な立体感とニュートラルなバランスで音楽性豊かに再生

aptXに対応しているヘッドホンなので、やはりaptX対応のハイレゾスマートフォン、オンキヨー「DP-CMX1」と接続してのワイヤレス再生の音を中心にチェックした。音源はダウンロード購入したファイルからCDをリッピングしたもの、Apple Musicのストリーミングなどを色々混ぜて選んだ。

次ページオーディオで培った見識を活かして、ヘッドホンに特化したチューニングを施す

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