[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域
【特別編】ノイキャン性能 "だけ" を比較!ブラインドテストでNCヘッドホン最強モデルを決める
なお、実際のブラインドテスト自体は、かなりまじめに行ったので念のため。はじめにどのモデルを用意したか一切伝えていないのはもちろん、高橋氏が製品に手で触れることないよう、ヘッドホンの着け外しなどはすべて編集部側で対応した。
またボイスガイドも聞こえないよう装着タイミングも万全を期し、どのモデルか分からないよう最大限の配慮をした。ただしイヤーパッドの感触や側圧はどうしてもわかってしまうのだが、こればかりは仕方ないと諦めた。
今回使用したヘッドホンはこちらの3つ。
●ソニー「WH-1000XM2」(関連ニュース)
同社が“業界最高クラス”とうたう、デュアルノイズセンサーテクノロジーを採用したワイヤレスノイズキャンセルヘッドホン。大気圧の変化に合わせ最適化するNCオプティマイザーや、効果レベル等をカスタマイズできるアプリ「Sony | Headphones Connect」などにも対応。使用者の行動を感知しノイズキャンセリングや外音取り込みモードを自動で切り替える「スマート自動設定」機能も使用できる。
●ボーズ「QuietComfort 35 wireless headphones II(QC35 II)」(関連ニュース)
ボーズ独自のノイズキャンセリング技術を搭載した人気モデル「QC35」をベースに、新たにGoogleアシスタント機能にも対応したワイヤレスヘッドホン。イヤーカップの内/外側に小型集音マイクを配置し、検知した騒音と逆位相の音波を再生して騒音をキャンセルする。ノイズキャンセリング効果の強弱は、無料アプリ「BOSE Connect」を使って「高/低/OFF」の3段階から選択可能。
●デノン「AH-GC20」(関連ニュース)
ハウジングの内側と外側に配置した2つのマイクでノイズをモニターするデュアル・アクティブ・ノイズキャンセリング方式を採用したワイヤレスヘッドホン。フィードバックとフィードフォワードの2つの方式を組み合わせることにより、耳元と周囲、両方の騒音から生成した逆位相の信号によりノイズを高精度に打ち消すとのこと。
[ブラインドテストの手順]
1:アイマスクを装着して「視界を遮断」
2:NC機能をONにした状態のヘッドホンを編集部が装着させて「聴覚を遮断」
3:しばしノイズキャンセルされた世界で過ごす
4:各ヘッドホンのノイズキャンセル効果を、機種名がわからないままS/A/B/Cで評価
5:場所を移動し、装着順をシャッフルしてテストを繰り返す
なお、ノイズキャンセル効果は、単に「強さ」だけを基準に評価してもらった。実際には「ノイズキャンセル効果が強すぎるのは苦手」という方もいるだろうから、この評価が実際の快適さに必ずしも直結しないことを強調しておきたい。また冒頭にも書いたが、今回は音質や装着感、その他機能などには一切触れていない。ノイズキャンセリング機能の強さに加え、これらの要素をすべて加えたものが、総合的な製品の魅力になる。
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