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広大なオフィスにあふれるスポーツや音楽への愛

全米屈指のヘッドホンブランド、スカルキャンディー本社を独占訪問レポート! Hodell CEOインタビューも

公開日 2018/02/09 10:00 折原 一也
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奥に進んでいくと、ヘッドホンの筐体開発において欠かすことのできない3Dプリンターが数多く並ぶ開発ルームがある。試作機から量産機まで、製品の開発段階によって、バージョン違いの3Dプリンターを活用しているようだ。中でも、マルチマテリアルに対応するだけでなく、高精度な3Dプリンティングが可能な機材も用意されており、先進性に富んだシステムが構築されている。

3Dプリンターも多数あり、OBJETの「EDEN260V」を始め、シリーズのハイエンドモデルである「CONNEX500」など、高精度な開発を行える機材を揃えている

また驚きなのが無響室の設備だ。老舗オーディオブランドさながらの無響室で、広大なスペースが充てられていた。実際に足を踏み入れ、声を出してみると、部屋の響きのない圧倒的に低いノイズフロアを実現しており、静寂の中で声が非常にクリアだ。

ヘッドホン・イヤホンで、理想的なサウンドを追求するべく無響室も完備。高精度なモニタリングを行える環境で、モニタースピーカーも高S/Nで出音がフラットなモデルを用意している

無響室の中心にはダミーヘッドと大型モニタースピーカー、隅にはパワードスピーカーがセットされている。精密な正確性を追求した環境で、スカルキャンディーがヘッドホン・イヤホンで理想とするサウンド特性を、日々研究しているのだ。

加えて、隣のルームではヘッドホン外部のノイズをどれだけキャンセリングできるかをチェックする設備も設けており、取材では航空機内で聴こえるエンジンノイズをイメージしたサウンドを再生しながら、ヘッドホンの音質を検証していた。デザイン性からユーザビリティ、そしてスカルキャンディーならではのサウンドクオリティは、完成度の高い施設を持ち合わせているからこそ実現できているのだ。

■オープンな雰囲気の”ファミリー”のような会社

本社2階はセールスやマーケティング等のセクションとなっており、150人のスタッフが在籍するとのこと。こちらのオフィスも全面ガラス張りになっており、とてもオープンだ。各セクションからCEOのルームまで見渡せるオフィスは、社員1人1人のコミュニケーションが取りやすい構造になっている。

オフィスは全面ガラス張りで、セールスからマーケティング、開発部隊もコミュニケーションが取りやすいオープンな環境から、独創的なアイデアが生まれている

CEOのルームもスタッフから見える部屋造りになっており、社員全員がフレンドリーに接することができるオフィスになっている

オープンなオフィスで、セクションによる隔てのない環境は、新たなアイデアの誕生、開発においての意見交換もスムーズに行えるのだろう。他のブランドには無い、独創的な発想が誕生する場なのだと、改めて納得させられた。

1階と2階を繋ぐ階段の前には、本社で働くスタッフたちの写真が並んでいる。1枚1枚、写真を見ていると、各スタッフのキャラクターが現れていてユニークだ。同時に、スカルキャンディーは大規模な“ファミリー”から成り立っていることが一目でわかった。

このように、本社内を1歩1歩進んでいくだけで、スカルキャンディーが米国屈指のヘッドホン・イヤホンブランドとして発展していった理由が全てわかる構造になっており、ブランドコンセプトに揺るぎが無く、確固たるアイデンティティを共有できていることを実感させられた。

重低音に合わせドライバーユニットを振動させることで、音楽を楽しむだけでなく、音楽を“感じる”ことにまでアプローチを測った「CRUSHER WIRELESS」、200gの軽量さと快適な装着性を兼備することで圧倒的なポータビリティを叶えた「HESH 3 WIRELESS」、フレキシブルで高い耐久性が特徴のBluetoothイヤホン「INK’D WIRELESS」など、抜群の人気を誇るモデルを多数ラインアップするスカルキャンディーの真髄に近付けた。

HESH 3 WIRELESS

INK’D WIRELESS

これは私事になるが、今回取材した際、プレゼントを頂いた。中身はなんと「CRUSHER WIRELESS」。これだけでは終わらない。ヘッドホンのハウジング部を見てみると、スカルキャンディーのロゴと同様の加工で「OK」の文字が刻印されていた。なんと筆者のイニシャルが、スライダー部分に記された世界でひとつだけのモデルをプレゼントしてくれたのだ。ファンに喜びを与えてくれる、スカルキャンディーのサービス精神に触れ、筆者も益々ファンになってしまった。

CRUSHER WIRELESS

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