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SACD再生にも対応したユニバーサル機

パイオニア初のUHD BDプレーヤー「UDP-LX500」速攻レビュー! 注目機の画質・音質は?

公開日 2018/08/23 13:00 山之内 正
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続いて『ブレードランナー2049』をBDで再生した。このディスクではラスベガスやLAの荒廃した光景が見ものだが、それも含めて映像のトーンが長尺の作品のなかで見事に統一されていることに気付かされる。

本機で再生すると錆びついた金属や瓦礫の雰囲気が妙にリアルで、4Kではなく2KのSDR出力で見ているのに細部のテクスチャーが不思議なほど自然に目に飛び込んでくる。今回、筆者宅のBDP-LX88ともBD画質を比較してみたが、UDP-LX500の映像から伝わるのはBDP-LX88の映像に比べて一歩踏み込んだディテール描写だ。しかし、そこにあざとさはまったくない。作り物的な異質感にとらわれることなく、虚構の映像世界に安心して没入できる。

映像のリアリティに加え、音響でもオリジナルの『ブレードランナー』と連続した世界を作り出していることを強く意識させられた。シンセサイザーの低音がたんに分厚いだけでなく、音色のうねりを忠実に再現し、緊迫感が高まる場面では一音一音の勢いと加速感を際立たせる。すべてのチャンネルを駆使した連続感の強いサラウンド音響は圧巻で、金属がぶつかる音の重量感や高速な移動感が聴きどころだ。

■力強い低音再生能力、分解能の高さが大きな強みとなる

ハンス・ジマーが2016年に行ったライブを収録する『ライブ・イン・プラハ』も、再生すると重心が低く重層的なサウンドが身体を包み込む。アコースティック楽器とシンセサイザーを複雑なミキシングで組み合わせているにも関わらず、重要な楽器とキーとなるフレーズ、そして持続する超低音のリズムをはっきり聴き取れるため、持続感は半端ではなく、メドレースタイルで演奏されるプログラム構成の巧みさに感心させられた。

コンサートBDのオーケストラも映像通りの躍動感あふれる演奏を再現する

アリーナの空間の広がりは非常に大きく、しかもどの方向を向いても密度にむらがなくシームレスな音響が展開。同じ作曲家なので当然といえば当然だが、その空間的な連続感も『ブレードランナー2049』と通じるものがあり、興味深い。低音はどの楽器もブレがなく、芯のあるベース、ドラムの音が堅固にリズムを刻む。この力強い低音再生は本機を選ぶ大きな理由になりそうだ。

次ページ音質にも本機ならではの魅力がある

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