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小原由夫氏の自宅でAV性能をチェック

パイオニア「UDP-LX500」をレビュー。UHD BDから引き出されたあふれ出るような情報量

公開日 2018/10/18 08:00 小原 由夫
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音声系回路は、旭化成エレクトロニクスのD/AコンバーターIC「AK4490」を核とした構成で、アンバランス出力1系統を装備する(マルチchアナログ出力の採用は見送られた。残念!)。HDMI出力は、映像/音声のセパレート出力に対応した2系統を配する。ネットワークオーディオにも対応しており、対応フォーマットは最大で、PCM 192kHz/24bitとDSD 5.6MHzだ。

なお本機の位置付けは、先代のBDプレーヤー「BDP-LX58」に入れ替わるもので、フロントパネルのデザインは、ボタンやトレイの配置などを含めてまったく同一となっている。

200インチスクリーンに映し出される情報量、濃密なディテールが味わえる

試聴は自宅の200インチ・スクリーンに映し出し、5.1.6chスピーカー構成のドルビーアトモス再生環境で行った。

視聴は小原氏自宅のホームシアター環境にて行った

始めに観たのは、UHD BD『ダンケルク』だ。クリストファー・ノーラン監督がこだわってIMAXカメラでフィルム撮影した作品で、極めて高精細な映像が観賞できる。英国軍と独国軍の空中の攻防では、眼下に見える海面の波しぶきが実にリアル。英国軍の戦闘機スピットファイアのコックピット内が映し出されるシーンでも計器類が精巧だ。

小原氏宅のシステムに組み込まれたUDP-LX500

大判フィルムからスキャニングした4K映像は、斯くもリアルで余裕さえ感じさせる生々しい絵なのかと驚かされる。まさにたっぷり濃密な情報量なのだ。

また、地上で繰り広げられる決死の脱出劇では、兵士たちが着る皮のコートの質感、煤汚れた顔の不精髭の様子が極めて生々しい。総じてUDP-LX500は、奥行きを感じさせる描写力の中に、細部を曖昧にせずくっきりと映し出す解像力の高さ、高精細感に長けているようだ。

画質確認に臨む小原氏

そうした印象を決定付けたのが、UHD BD『オリエント急行殺人事件』。そのチャプター5、豪華な配役を1人1人紹介するような登場人物の乗車シーン。毛皮や宝飾品のディテール描写、表情の生々しい再現などに、私は思わずあんぐりと口を開けて唖然としてしまった。なんという精密感だ! 明部の輝き、暗部の陰影、そのグラデーションの稠密さ……。本作も65mmフィルム撮影とのことで、その情報量の多さが200インチ画面から溢れんばかりにこぼれ落ちそうだ。

汽車が走る風景は、まるで高精細なカメラで撮られた絵はがきを見るかのような色のリッチネスが感じられる。食堂車の内装の豪華さや食器類の高級な輝きには、UHD BDのポテンシャルが120%活かされているのではないかと感心させられた。UDP-LX500の画質性能、おそるべしである。

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