ハイレゾ再生やNCなど、多彩な機能を扱える
今度はMacBookもOK!USB-C/Lightning両対応イヤホン、パイオニア「RAYZ Pro」レビュー
Lightning/USB Type-C端子への両対応は、ケーブルのインラインに新しく設けられたUAC(Ultra Accessory Connector)端子から先の変換ケーブルを挿し替えることで実現している。イヤホンの本体と変換ケーブルを合体させた状態でも、ケーブル全体の長さはRAYZ Plusとほぼ変わらない約1.2mになっており、取り回しには気を配ったことがうかがえる。
Lightning変換ケーブルには従来通りLightningのメス端子が空いており、“音楽を聴きながら充電”に対応する。いっぽう、複数のUSB Type-Cを搭載するMacBook Proなどを想定したためなのか、USB Type-C変換ケーブルに充電用ポートは付いていない。
■ドライバー駆動方式や装着感のアップグレードも“Pro”の所以
製品名に“Pro”と付いた理由は他にもありそうだ。その1つには、9.2mm口径のダイナミックドライバーの駆動方式がシングルエンドからバランス駆動になり、デジタル接続のイヤホンとしての性能がアップグレードされたことが挙げられる。DACはRAYZ Plusから引き続き、48kHz/24bitまで対応している。
また、付属品もさらに充実した。4サイズ(XS/S/M/L)のシリコンイヤーピース、MサイズのComplyフォームチップに加え、着脱可能なシリコン製スタビライザー「Freebit セキュアイヤーフィン」が2サイズ(S/L)同梱する。スタビライザーはハウジングの上から帽子のように被せるタイプで、試してみたらフィット感がさらに良くなった。
ケーブルが左右のイヤホンへY字型に分岐する位置には、ユーザーが好みの機能を割り当てられる「スマートボタン」を含む、4つのボタンを載せたリモコンがある。従来モデルでは通話用マイクもリモコンに内蔵していたが、RAYZ Proではマイクを別筐体として、右側イヤホンのインラインに移設した。
イヤホンに多彩な機能を追加できる「RAYZ」アプリは、iOS/macOSという2種類のプラットフォームに対応。オートキャリブレーションやノイズキャンセリングなどの機能も、このRAYZアプリによってアクティベートする。
ちなみに本稿執筆時点では、Android版のRAYZアプリがまだリリースされていない。その為USB Type-C搭載のAndroidスマホに接続してもカスタマイズや機能のアクティベートはできないが、音楽は普通に聴くことができるようだ。「Pixel 3 XL」に接続し、オンキヨーのアプリ「HF Player」を起動すると、画面上でもDACとして確認できた。
■優れたノイズキャンセリングで、繊細なニュアンスも手に取るように聴き取れる
それではいよいよ、RAYZ Proの音質をチェックしてみよう。最初に、Lightning変換ケーブルを使ってiPhone Xに接続する。比較のためにRAYZ Plusも用意した。
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