H1チップの効果は絶大
第2世代「AirPods」速攻レビュー。使い勝手は、音はどう進化したのか?
■声によるSiri呼び出しが予想以上に便利
続いては、声による「Siri」呼び出しを試してみよう。といっても、これもかんたん。「ヘイSiri」と発話するだけでよい。すると、すぐに聞き取り状態になった音が流れ、ここで何か質問をしたり指示をしたりすると、音声アシスタント機能が使用できる。
これまでは、センサー部をダブルタップすることでSiriを呼び出せたが、これが結構難しかった。何度もタップしているのに、いっこうにSiriを呼び出せず、イライラが募ることもしょっちゅう。強く押すと耳も一緒に押して痛くなったりして、結果、あまり使わなくなってしまった。
今回はこの呼び出しが、スマートに声だけで行えるようになるので、Siriを使う機会がすごく増えそうだ。特に「Siriショートカット」と組み合わせると色々と便利そうで、今後ぜひ活用していきたいと感じる。
なお、タッチ操作無しで音声アシスタントを呼び出せるというのは、口で言うだけなら簡単なことのようだが、かなりすごいことだ。これを実現するには、イヤホンを装着しているあいだ、常に周囲の音をモニターし、ウェイクワードが発話されたかどうかを見張っておく必要がある。当然ながらバッテリーを消費する。
それでいて、今回のAirPodsはバッテリー持続時間が前と変わっていない。デザインは変わっていないが、中身は大幅に進化しているのだ。
Siriの反応はなかなか良い。小さい声でボソっと「ヘイSiri」と言っても、しっかり反応してくれる。指示を待機するようになるまでの時間も非常に速いし、「ヘイSiri、今日は何日」と質問をつなげて発話すると、ほぼタイムラグなく、すぐさま「2019年3月26日です」と情報を伝えてくれる。これは便利だ。
とはいえ、Siriの認識精度はあまり高くない。「ヘイSiri、ボリュームアップ」と言ったら、「ボリュームアップ」のところを「堀マップ」と何度も誤認識され、「現在地が正確に分からない」と、とんちんかんな答えが返ってきた。ただし「音量を上げて・下げて」「次の曲へ」「前の曲へ」などの言葉の認識精度は高かった。
なお、センサー部のダブルタップで音楽のトラックやPodcastの再生・スキップ操作も行える。これは地味な改善点ながらすごく便利。少し触るだけでも反応し、ぐっと押し込む必要がない。かといって、センサーの位置が絶妙なので押し間違えることもない。