[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域:第227回
最強「100均イヤホン」を探せ! 12機種ガチ検証、勝つのはダイソー? Seria? それとも…
(1)カタチ:カナルかオープンか?
耳栓的に耳の奥まで入れるカナル型なのか、耳の入り口あたりにはめるオープン型なのかというのは、そのイヤホンの根本的なポイントであり、それがもたらす違いは大きい。
基本的には、「カナル型は耳栓効果で周囲の音をシャットダウンできるので音が聴きやすいが、耳の奥に入れる装着感が苦手な人もいる」「オープン型は逆に周囲の音も聞こえてくるのが便利でもあるが、周りがうるさいと音楽がかき消され気味」。
なのだが……
(2)イヤピ:万物同サイズの法則!?
……なのだが、カナル型イヤホンの遮音性やフィット感が十分に発揮されるのは、自分の耳の穴の大きさにぴったりフィットするサイズのイヤーピース=イヤホンに付けるいかにも耳栓っぽい形のシリコンゴムパーツを選んで装着したときのみ。
なので、おおよそのカナル型イヤホン製品には最低、S/M/Lの3サイズのイヤーピースが付属しており、購入したユーザー各自が自分の耳に合わせたサイズを選んで利用するという形になっている。
しかし今回集めた100均カナル、どれもそのイヤピがワンサイズしか付いてこない!何なのザッパなの!?
つまり、ノイズカットを期待して購入しても、付属イヤピのサイズが耳に合わなかったら「カナル型だけれど遮音性は別に良くないし、耳にきつくて痛かったりゆるくて外れやすかったりしてしまう」という実に残念な結果になってしまうのだ……
100均のイヤホンコーナーには別サイズのイヤピが別売されていたりもするが、そこまでして100均イヤホンを使うだろうか…? ならばいっそイヤピとか関係ないオープン型にした方が無難なのでは、
と、何かモヤっとしてくる部分だ。
(3)マイク:通話目的でも100均イヤホンにマイクは不要説
利用目的に「通話」が含まれるならマイク装備はほぼ必須!……でもない。
実は100均イヤホン搭載レベルのマイクを使うくらいなら、相手の声はマイク非搭載イヤホンで聴きつつ、自分は普通にスマホを通話的に顔の横に構えてそのマイクに向けて喋った方が、自分の音声をより大きくクリアに相手に届けられる場合も多い。スマホ内蔵マイクには周囲のノイズを抑える機能とかも搭載されていたりするので、騒がしい屋外などでは本体内蔵マイクが特に有利かもしれない。
実際、通話する相手はいないのでボイスメモを相手にしゃべってみたところでも、100均イヤホンマイクを胸元にぶら下げて録音した音源よりも、スマホ内蔵マイクを家の横に当てて録音した音源の方がより大きな音量、クリアな音質だった。
(1)から(3)までのことをまとめると……
選ぶべき100均イヤホンは、
「イヤピサイズが合いそうなカナル型」
または
「イヤピとか関係なくおおよそフィットするオープン型」
で、
「どちらにしてもマイクは不要」
といったところになるだろう。
……まあ、ぶっちゃけ、何か見た感じとかで選んでOKだと思うよ。
高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi 趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。 |
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