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最新のピアノブラックモデルをチェック

TANNOY伝統のサウンドと最新技術を融合したベストセラースピーカー。「Revolution XT」を聴く

公開日 2019/06/26 11:34 生形三郎
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英国の名門TANNOY(タンノイ)から2015年に登場した“Revolution XTシリーズ”は、長年の歴史のなかで、最も革新的な設計変更を施した独自の同軸ユニットを新たに搭載することで、他の追随を許さない音楽的表現力の高さとずば抜けたダイナミックレンジの広さを獲得。多くのファンの支持を受け、ベストセラーを続けてきた。2018年末にはピアノブラック仕様も登場。ここでは、生形三郎氏が新しいピアノブラックバージョンのハイレゾソースにおける再生能力を試し、その魅力を検証していく。

タンノイ「Revolution XT 6B」¥154,000(ペア・税抜)*スピーカースタンドは含まず

最新の同軸ドライバーを採用。多彩な5機種をラインナップ

2015年に登場したタンノイの人気スピーカー“Revolution XTシリーズ”。同社の新たな顔とも言える、同軸ドライバーユニットを1つのマグネットで駆動する「オムニマグネット・デュアルコンセントリック・ドライバー」を搭載したモデルである。

現在タンノイはハイファイ用スピーカーとして大きく分けて4つのシリーズを展開しており、ハイエンドの“KINGDOM”、プレミアムな“PRESTIGE GR2”、銘機を刷新した“LEGACY SERIES”、そして普及機となるこのRevolution XTを揃える。中でもRevolution XTは、タンノイの最新技術がふんだんに盛り込まれ、エントリー層はもちろんのこと、古くからのタンノイファンにも人気を博す注目のシリーズとなっている。

そこへ、ピアノブラックフィニッシュを纏って登場したのが、この最新バージョンというわけである。

ラインナップはこれまで同様に、8インチのドライバーを搭載したフラッグシップとなるフロア型の「Revolution XT 8F」、同じく6インチのドライバーを搭載したフロア型の「Revolution XT 6F」、XT 6Fの同軸ドライバーのみを用いたブックシェルフ型の「Revolution XT 6」、4インチの同軸ドライバーを搭載した小型ブックシェルフの「Revolution XT Mini」、センタースピーカーの「Revolution XT C」の5機種となる。

タンノイ「Revolution XT 8F B」¥176,000(1台・税抜)

さまざまな独自技術を採用した、より美しいブラックバーション

ピアノブラックバージョンは、キャビネット全体に美しい光沢を持ったピアノフィニッシュが施され、より一層高級感が漂う佇まいを獲得している。仕上げ以外の部分はレギュラーモデルと同一の仕様だ。

Revolution XTの特徴は、先ほど述べた通り、同軸ドライバーを1基のマグネットで駆動する「オムニマグネット・デュアルコンセントリック・ドライバー」の搭載にある。これは上位シリーズに先駆けて搭載されたタンノイの最新式のドライバーである。具体的には、高域を担当するドライバー部分の奥行きを浅くし、従来よりも前方にせり出すことで、単一のマグネットのみで高域と低域ドライバーを駆動できるようにしたものだ。

これによって、両ドライバーの振動板位置がさらに近づく形となり、タイムアライメントや位相特性が改善され、より純粋な点音源へと近づいたというわけである。また、それに伴って、より奥行きが浅くワイドなフレア形状のウェーブガイドとウーファーコーンが実現し、一層ハイスピードかつワイドな指向特性を獲得している。

Revolution XTシリーズのデュアルコンセントリック・ドライバーの断面

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