日本での発売も近い?
AirPods Proも油断できない完成度! Amazonノイキャン完全ワイヤレス「Echo Buds」レビュー
■音質を比較。好対照な音づくりが印象的
さて、音質比較だ。いつもどおりiPhone 11 Pro Maxを送り出しにして、音楽ストリーミングサービスにはAmazon Music HDを使った。試聴楽曲は小沢健二『So kakkoii 宇宙』から「彗星」、Official髭男dism「Pretender」、あいみょん「マリーゴールド」、アンダーソン・パーク feat. ケンドリック・ラマー「Tints」、OAU「帰り道」などを使った。
AirPods Proの音質は何度も書いているので多くは繰り返さないが、フラットバランスで、ダイナミックさはない。ただし良い意味で中庸な音づくりで、長時間音楽を聴いても疲れにくいという美点がある。イージーリスニングにはピッタリだ。
Echo Budsは、Knowles製のBAドライバーを2基搭載しているのが機構上の特徴だ。デフォルト状態で聴くと、AirPods Proと好対照。あえて「ドンシャリ」という言葉を使いたくなるサウンドで、ドラムのズンズン、ドンドン響く感じ、音の重みはAirPods Proにはないものだ。さらにいうと、少し高域が強めな傾向もある。
だがEcho Budsは、アプリのイコライザーで、BASS/MID/TREBLEを12段階で調整できるため、AirPods Proとは違い、音質に調整できることも付け加えておきたい。デフォルトでは高い声の刺さりと高域の当たりが少し気になったので、低域はそのままにしながら、中域と高域を若干抑えめにしたら、好みのサウンドに少し近づいた。
Echo Budsは低域がよく出るので、低音が楽しい楽曲を聴くなら、こちらの方が向いていそうだ。
AirPods Proと比べると一長一短あるが、これだけの高機能を高い完成度でまとめ上げた製品が、129.99ドルで売られているというのはすごいことだ。しかも、これまでのAmazonデバイスの価格戦略を考えると、セール時にはさらに安くなるだろう。アップルのみならず、ほかのメーカーも戦々恐々としているのではないだろうか。
TELECの技適証明やPSEマークをすでに取得していることから考えても、日本での販売開始は近いものと予想できる。日本でも普通に買えるようになる日が待ち遠しい。