[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域【第240回】
【特別編】LUNA SEAレコード初期4作品一斉レビュー!アナログで振り返る結成30周年の軌跡
■オーディオ的LUNATIC X'MAS 2019!
LUNA SEA初期4アルバムをアナログ盤で一気に聴くぜ Holy Night!
◇1992年「IMAGE」より「MECHANICAL DANCE」
YOSHIKIさん主催のExtasy Recordsから、1991年に発売のインディーズアルバム「LUNA SEA」に続き、翌1992年に発売されたメジャー1stアルバムが「IMAGE」だ。
そしてこのアルバムからピックアップする一曲は、LUNA SEA自身もリハーサルの一発目はまずこの曲からという「Déjàvu」……も外しがたいが、今回は「MECHANICAL DANCE」!
というのもこの曲、本アルバム収録曲の中でもベースラインが特に印象的な一曲なのだが、その骨太ゴリゴリなベースラインとこのアナログシステムの相性が素晴らしかった!
Bluetoothスピーカーとしては大柄で、搭載ユニットもかなり大口径なMONTEREYの力が大きいだろう。ルート中心のシンプルなフレーズでも、そこから動き回るラインでも、Jさんのベースがこの曲のドライブ感の中心にあることがガンガン伝わってくる!
またMONTEREYは高域のキレと抜けも見た目通り、ギターアンプ的に気持ち良い。エッジを効かせた音色でのSUGIZOさんのカッティングのキレも見事なものだ。
さらにギターアンプのルックスを模していることもあってか、MONTEREYにはVOLUME=音量に加えて「TREBLE=高音」「BASS=低音」の調整ノブを備えていることにも注目。これを使いこなすことで、より自分の好みやその曲にフィットするサウンドを引き出すこともできる。
そして「MECHANICAL DANCE」におすすめなのはこちらのセッティングだ!
「Jさんのベースが特にかっこいい曲なのに、BASS=低音を控えめにセッティングするの?」と疑問に感じるかもしれない。しかしここはそれをおすすめしたい。
このアンプのBASSノブは、ベースの音色が備える様々な魅力のうち、「肉厚な太さ」の成分を特に上げ下げしてくれる印象。だが、この曲のベースラインの魅力を引き出すために欲しい要素は、豊かな肉厚さよりもゴツゴツとした骨太さではないだろうか?
そこでBASSノブを少し下げて肉厚成分を控えめにすると、相対的に骨太成分の方が際立ってくるのだ。このセッティングで聴くとベースがゴツゴツのゴリゴリで気持ちいい!
なお、今回は試聴室の広さや防音性能のおかげで「VOLUME:6」という大きめの音量で聴けているが、一般的な家庭環境ではそうもいかず、低めの音量で聴くことも多いだろう。その際には、ここで挙げているおすすめセッティングから、TREBLEとBASSをもう少しだけ上げ気味にしてみてほしい。すると、音量が下がった時に聴覚的に物足りなく感じる高音と低音、それらによる迫力を補うことができる。