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[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域【第240回】

【特別編】LUNA SEAレコード初期4作品一斉レビュー!アナログで振り返る結成30周年の軌跡

公開日 2019/12/20 07:00 高橋 敦
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1996年「STYLE」より「WITH LOVE」

前半中盤でアルバムの空気感を存分に描いてからの終盤「END OF SORROW」「DESIRE」「IN SILENCE」のシングル3連発!という大爆発構成も印象的な5thアルバム。

1996年4月22日「STYLE」

こちらからのピックアップはやはり「WITH LOVE」だろう。まさにアナログ盤に針を落とすその瞬間を音で描き出す、冒頭部の演出が印象的な一曲だ。そこをぜひアナログで実際に針を落として聴いてみたい!

とはいえオーディオもアナログも初体験という方は、その「針を落とす」という手順にこそ敷居の高さを感じるかもしれない。しかし、今回使わせていただいているaudio-technicaのアナログプレーヤー「AT-LP60XBT」なら安心。こちらは「スタートボタンを押すだけでレコードの再生・停止を行うフルオート式のターンテーブル」なのだ!

ただレコード再生が初という方には、そう言われても分かりにくいかもしれない。つまり、アナログプレーヤーといえばで思い出す特有の「プレーヤーのアーム部分をそっとつまんで、傷がついたりしないかおっかなびっくりしながら、アナログの盤面に針をそっと落とす」という操作が不要!プレーヤーに盤を置いたらスタートボタンを押すだけで、アームが電動で勝手に動いてレコードの頭からの再生を始めてくれる。

マニアの方に言わせれば「いやその針を落とす儀式も含めてアナログの愉しみだろ!」なのかもしれないが、これはオーディオマニアではなく、LUNA SEAファンにおすすめするプレーヤーの話だ。普通に便利な機能としてオートスタートもプッシュしておきたい。

そのようにして安心安全に聴き始めると、目の前で盤に針が落とされてから一瞬の間の後に、スピーカーからもその音が聞こえてきた。不思議な感覚だ……

冒頭を存分に愉しんでから、さて曲の本編だが……SUGIZOさんのギターが音色もフレーズもどうかしている(ほどにかっこいい)ことが最大のポイントだろう。MONTEREYのセッティングもそこを強調する狙いで調整してみた。

MONTEREYセッティング例<VOLUME:6/TREBLE:10/BASS:5>

特にギターソロ、ナイロン弦ギターの音程をワーミーペダルで大胆に変化させるその瞬間の「キュオンッ!」という唸りを強調するべく、TREBLEを思い切りブースト。するとドラムスのコンプレッションや歪みなど全体に漂うガレージ感の部分もよりよい感じに強調され、曲全体のヤバさ加減(最高にかっこいい加減)もさらに過激にブーストされた印象だ。これは良い!

またこの時期のSUGIZOさんはFender Jaguarという、ジャリッと荒々しい音色を持ち味とするギターを多用。TREBLE全開セッティングはアルバム全体を通してそこも際立たせてくれる。「G」のリフとかも是非聴いてほしい!

本当にLUNA SEAのアナログ盤を聴きまくるだけのお仕事だった!

というわけで今回は、LUNA SEA初期4アルバムをアナログ盤で一気聴きしてみた。

何をどうしても耳障りな音は出にくいというアナログ盤の特性と、ギターアンプ的なフィーリングを備えたMONTEREYの組み合わせだったおかげか、自分の好みでTREBLE/BASSのトーンコントロールを感覚的かつ大胆に動かしても、曲のバランスが破綻することなく、狙った通りのサウンドにすっと辿り着けたことが印象的。

……なんてオーディオっぽいお話はさておき!CDで聴こうがアナログで聴こうが、スピーカーで聴こうがイヤホンで聴こうが、あの日に聴こうが今日聴こうが、LUNA SEAはいつでも最高だった!知ってた!

高橋敦 TAKAHASHI,Atsushi
趣味も仕事も文章作成。仕事としての文章作成はオーディオ関連が主。他の趣味は読書、音楽鑑賞、アニメ鑑賞、映画鑑賞、エレクトリック・ギターの演奏と整備、猫の溺愛など。趣味を仕事に生かし仕事を趣味に生かして日々活動中。


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