[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域【第239回】
OVER10万円クラス!ダイナミック型ハイエンドイヤホン2019冬、注目の3モデルを徹底レビュー
■2019年秋冬はダイナミック型ハイエンドイヤホン祭り!
この秋冬、ダイナミック型イヤホンのハイエンド機が超充実している! ダイナミック型フルレンジ好きとしては実に喜ばしい状況だ。この状況をさらにプッシュするべく、今回は充実の秋冬モデルから3製品を厳選ピックアップ。それぞれの魅力を紹介して、さらに推しまくっていこうと思う。
ということで、2019秋冬ダイナミック型ハイエンドイヤホン、厳選の3モデルがこちら!
■それでもなお、ダイナミック型ハイエンドには魅力がある!
各モデルの価格は以下の通り。
●final「A8000」ざっくり20万円くらい!
●Astell&Kern「AK T9iE」ざっくり15万円くらい!
●Technics「EAH-TZ700」ざっくり13万円くらい!
まずはそのお値段のハイエンドっぷりに圧倒されてしまうが、、、
しかし! お値段に比してその実力も圧倒的だから問題ない! 問題ないと思い込むことは不可能ではない!
そもそも、ダイナミック型イヤホンでさらなる高音質を極限まで追求するというのは、多大なコストのかかる挑戦なのだと思う。
なぜならダイナミック型フルレンジは、イヤホンの形式としては基本中の基本であり、その歴史は長く深い。比較的登場も新しく、まだ進化の途上にあるBAマルチやハイブリッド構成とは違い、技術的にはもうほぼ完成形と言ってしまっても過言ではないだろう。
つまり、ちょっとした改良で大きな改善を得られるようなことは滅多にない。例えばだが、ここ十年で総合格闘技の技術は驚異的な進化を遂げているが、ボクシングの技術体系にそこまで大きな変化はない。なぜならまだ生まれたばかりの総合格闘技に対して、ボクシングは長い歴史の中で、その技術体系がすでに十分洗練されているからだ。ダイナミック型フルレンジも同じく、急激なジャンプアップは期待できない。
では、ほぼ完成形に近付いてしまっているダイナミック型フルレンジを、それでもさらに進化させ、その先の究極形により肉薄させるにはどうするのか?
小さな改良で大きな改善を得ることはできない。ならば、大きなコストを投入した改良で小さな改善を得る。その積み重ねしかないのだ。ダイナミック型ハイエンドの製品価格には、その積み重ねた研究開発の時間と労力、そしてもちろん製造コストも反映されている。こういった価格になるのも宜なるかな、だ。
しかしここで言いたいのは「だからダイナミック型ハイエンドはコスパが悪い」ということではない。「ダイナミック型ハイエンドにはそれだけの大きな魅力がある!」ということだ。今回紹介させていだくモデルはどれも、その力強い実例となってくれることだろう。
この秋冬、ダイナミック型イヤホンのハイエンド機が超充実している! ダイナミック型フルレンジ好きとしては実に喜ばしい状況だ。この状況をさらにプッシュするべく、今回は充実の秋冬モデルから3製品を厳選ピックアップ。それぞれの魅力を紹介して、さらに推しまくっていこうと思う。
ということで、2019秋冬ダイナミック型ハイエンドイヤホン、厳選の3モデルがこちら!
■それでもなお、ダイナミック型ハイエンドには魅力がある!
各モデルの価格は以下の通り。
●final「A8000」ざっくり20万円くらい!
●Astell&Kern「AK T9iE」ざっくり15万円くらい!
●Technics「EAH-TZ700」ざっくり13万円くらい!
まずはそのお値段のハイエンドっぷりに圧倒されてしまうが、、、
しかし! お値段に比してその実力も圧倒的だから問題ない! 問題ないと思い込むことは不可能ではない!
そもそも、ダイナミック型イヤホンでさらなる高音質を極限まで追求するというのは、多大なコストのかかる挑戦なのだと思う。
なぜならダイナミック型フルレンジは、イヤホンの形式としては基本中の基本であり、その歴史は長く深い。比較的登場も新しく、まだ進化の途上にあるBAマルチやハイブリッド構成とは違い、技術的にはもうほぼ完成形と言ってしまっても過言ではないだろう。
つまり、ちょっとした改良で大きな改善を得られるようなことは滅多にない。例えばだが、ここ十年で総合格闘技の技術は驚異的な進化を遂げているが、ボクシングの技術体系にそこまで大きな変化はない。なぜならまだ生まれたばかりの総合格闘技に対して、ボクシングは長い歴史の中で、その技術体系がすでに十分洗練されているからだ。ダイナミック型フルレンジも同じく、急激なジャンプアップは期待できない。
では、ほぼ完成形に近付いてしまっているダイナミック型フルレンジを、それでもさらに進化させ、その先の究極形により肉薄させるにはどうするのか?
小さな改良で大きな改善を得ることはできない。ならば、大きなコストを投入した改良で小さな改善を得る。その積み重ねしかないのだ。ダイナミック型ハイエンドの製品価格には、その積み重ねた研究開発の時間と労力、そしてもちろん製造コストも反映されている。こういった価格になるのも宜なるかな、だ。
しかしここで言いたいのは「だからダイナミック型ハイエンドはコスパが悪い」ということではない。「ダイナミック型ハイエンドにはそれだけの大きな魅力がある!」ということだ。今回紹介させていだくモデルはどれも、その力強い実例となってくれることだろう。
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