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信号経路の急所をカバー

シリーズ屈指の性能に驚嘆。フルテックの電源プラグホルダー「NCF Booster-Brace」を検証

公開日 2020/03/31 06:30 生形三郎
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低域の充実とスピードを改善、S/N感や見通しも大幅向上
■NCF Booster-Braceの効果を試聴室と自宅でレポート

その効果の程だが、結論から言って、実に劇的なものだ。フルテック試聴室に加え、自宅環境でも使用してみたが、得られた効果の傾向は同一であった。また効き方としては、語弊を恐れずに言えば、NCF Boosterシリーズ中でも、最も実感しやすいものかもしれない。

自宅環境にて、パワーアンプを接続している電源ボックスと、プリアンプやCDプレーヤーを接続している電源ボックス、それぞれに使用してみた。まずはパワーアンプ側だが、この効果に即座に驚かされた。全体的なS/N感が向上して音像の分離や空間の見通しが大幅に向上するのだが、これはNCF Boosterシリーズで度々確認していた改善効果であったので、ある意味で予想通りだった。

フルテックのコンセントベース「GTX Wall Plate」(11,550円、税抜)と、アウトレットカバー「104-D」(8,400円、税抜)を装着した壁コンセント「GTX-D NCF(R)」(22,000円、税抜)に、「NCFBooster-Brace」を装着すると、理想のオーディオ用電源供給口が完成

何よりも驚かされたのは、低域の質感変化だ。低域から超低域にかけての音の密度が一層整えられ、より充実したパワーとスピードを感じさせるようになったのだ。これには唸らされたが、どうやら「ハウジングの内部を入り組ませることによって低音を整える」という設計の狙いがあるそうで、まさにこれが低域部分の改善に強力に効いているのだろう。

フルテックの電源ボックス「e-TP609 NCF」(158,000円、税抜)に使用した例

続いて、プリアンプとCDプレーヤー側への使用だが、こちらも、S/N感の向上が著しく、より音色や音量表現のコントラストが引き締まり、タイトな描写を楽しませるようになった。空間に広がる音は、音の図と地がよりはっきりとして、静けさの中に立ち上がる演奏と余韻とが、冴えて響き渡る。またそれに伴って、演奏タッチの強弱や楽器の音色がより明瞭に伝わってくるので、演奏者の思考や楽器のキャラクターが、自ずと聴き手に迫ってくるかのようなのである。

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