【特別企画】マランツ「NR1200」で実現
娘の歓心を買いたい…奮闘する評論家、マランツ「NR1200」で“ダイニング・オーディオ”自腹導入レポート
NR1200を仮設置して自作の小型スピーカーから音を出してみたところ、なかなかいい。スピーカーはダイニングテーブルから離すなど調整が必要だが、ストリーミングの曲をタブレットで選び気軽に聴ける環境は娘にも好評だ。彼女としては、自分のiPhoneからAirPlayで再生できるところも気に入ったらしい。
しかし、ダイニングテーブル周りの統治者たる家内からダメ出しが。見栄えが悪く場所をとる(設置面積が大きい)スピーカーなどまかりならん、というお達しが下ってしまった。
■薄型の「OBERON ONWALL」と組み合わせてみた
そこでスピーカーの物色を始めると、DALIの「OBERON ONWALL」がヒット。壁掛けタイプで他のOBERONシリーズ同様カラーバリエーションは4種類、見栄えもいい。その中からバッフルが白のライトオークをチョイスし、借り出してしばらく試用することにした。
OBERONシリーズには、「OBERON 1」というコンパクトなブックシェルフモデルが存在するが、奥行き約23センチとテーブルに置くには厳しいサイズ。その点OBERON ONWALLは奥行き約12センチと薄く、背面には壁掛け用の穴も用意されている。とりあえずダイニングテーブルの上に置き聴いてみて、家族も気に入ったら壁掛け用に導入するという算段だ。
このOBERON ONWALL、結論からいうと「ダイニング・オーディオ」にかなりマッチする。奥行き12センチで壁掛け可というスタイルもさることながら、低域の豊かさではOBERON 1に引けを取らない。同じユニットを搭載しているから当然な部分もあるが、前面バッフルを大きく取り容積をOBERON 1と同程度にするという設計の妙も効いている。
NR1200との組み合わせも良好。テーブル直置きという大いに問題のあるセッティングで鳴らしたものの、木の繊維を配合した「ウッドファイバー・コーン・ウーファー」はあくまでレスポンスよく、小気味いい低域を楽しませてくれた。
高域も瑞々しく透明感があり、アコースティックギターのハーモニクスが自然に伸びる。特に秀逸なのがPure Directモードで聴いたときで、音の雑味がすっと姿を消す。日曜の午後に家族3人、いい休日だ。
この音、素敵じゃない?とは家内の弁だが、確かにいい。当の本人でさえ邪道と認める「ダイニング・オーディオ」、これまで我が家ではミニコンポやワイヤレススピーカーでお茶を濁してきた領域だが、音の伸び代を大いに感じてしまった。
ダイニングテーブル横の壁はコンクリートだから、穴を開けるのはひと苦労だが、真剣に壁掛けスピーカーを検討しようか、そう意見がまとまったのもNR1200のおかげといえる。
(協力:株式会社ディーアンドエムホールディングス)