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機動力と描写力を両立! パナソニック、新「LUMIX Sシリーズレンズ」レビュー

公開日 2021/01/22 06:00 河田一規
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■LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6



SPEC ●焦点距離:20mm〜60mm ●絞り値:F/3.5〜5.6-F/22 ●最短撮影距離:0.15m(広角端から焦点距離26mm)、0.4(望遠端) ●フィルター径:φ67mm ●外形寸法:φ77.4mm×約87.2mm ●質量:約350g(フード、キャップ、リアキャップ含まず) ●対応センサーサイズ:フルサイズ ●対応マウント:ライカL

最初に紹介するのは「LUMIX S 20-60mm F3.5-5.6」(81,400円/税込)。性能を最優先させた「S PROレンズ」ではなく、性能とコスト、大きさを上手にバランスさせた「Sレンズ」に属するコンパクトズームだ。

フィルター径67mm、重さ350gと、最近のフルサイズ対応標準ズームとしてはかなり小型軽量に作られており、持ち出しやすいサイズ感を実現。S5のキットズームでもある。

最大の特徴は、やはり20-60mmという焦点距離設定だ。一般的にこのクラスの標準ズームは、24-70mmあたりの焦点レンジが多いが、本レンズは広角端が20mmまである。24mmに対してわずか4mmの違いだが、広角域では1mmでも違えば画角は明確に異なるため、このアドバンテージは大きい。

一方で望遠端が60mmまでしかないことに物足りなさを感じる人もいるだろうが、20メガ以上の高画素機が普通になった今、60mmで撮影した画像を70mmや85mm相当へクロップしても必要充分以上の画素がキープできる。

24mmまでしかないズームではどうやっても20mmの画は撮れないことを考えると、この焦点距離設定がいかに時代に即した、とても合理的なものであるかを理解できるだろう。

実際に使ってみると、画質は絞り開放時のピントの鋭さなどでS PROレンズに一歩及ばない部分はあるものの、それでも必要充分なシャープさと解像性能を備えている。ズームにしては二線ボケ傾向が少なく、ボケ味がいいのも美点だ。このコンパクトさと20mmまであるズームレンジはとにかく機動力が高く、軽快にスナップをすることができた。


広角端が20mmまであると、このような遠近感を強調したスナップも撮りやすい。(焦点距離20mmで撮影)


さすが最新のコーティングだけあって、逆光でもコントラストはまったく落ちず、締まりのあるシャドー描写を得られる。(焦点距離20mmで撮影)


このパキッ!としたメリハリのある描写が特徴的と感じる。(焦点距離50mmで撮影)


望遠端では歪みのない端正な描写が可能。ズーム倍率は3倍にすぎないものの、表現力の幅は広い。(焦点距離60mmで撮影)


都市景観でも20mmならではのダイナミックな表現が可能になる。(焦点距離20mmで撮影)


絞り開放にして寄れば、広角端でも被写界深度はかなり浅く、背景は大きくボケる。(焦点距離20mmで撮影)


マイナス補正で露出を切り詰めてハイライト部を強調してみた。ズームの中間画角でも描写性能は優秀だ。画面の隅に光源が入る構図だがゴーストがまったく発生しないのには驚いた。(焦点距離31mmで撮影)

次ページ2本目、優しげな描写が魅力的な中望遠単焦点「LUMIX S 85mm F1.8」

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