【PR】難敵の高級スピーカーも鳴らせるのか!?
“音質徹底追求”の特別機、パイオニア「Stellanova Limited」登場! 通常機との比較試聴で実力チェック!
Stellanovaのスタンダードモデルで試しに鳴らしてみると、案の定あまり思わしくない。低音が緩めでインパクトが弱く、声やホーン楽器の音圧感が物足りないし、音量を絞ってもなんだか距離が遠く感じられるだけで、音が前に出てこないのだ。少なくともミドルクラス以上の本格的なプリメインアンプで鳴らすべきスピーカーだから、最初から無理がある。ここは早々に諦めて、Limitedにつなぎ替えた。
アンプでここまで音が変わるかと思うほど、結果は明らかだった。ベースは一音一音のグリップが緩まず音に芯があるし、ヴォーカルやサックスはスーッと前に出て実在感のある音像が浮かぶ。河村尚⼦のベートーヴェン《ハンマークラヴィーア》は楽器が隅々まで鳴り切っているのにフォルテシモでも響きが濁らず、力強い低音がフルサイズのグランドピアノならではの重量感を伝える。
小型スピーカーではあえて聴かなかったオーケストラも聴いてみる。ムターが独奏ヴァイオリンを弾いたジョン・ウィリアムズ《ドニーブルーク・フェア》の管弦楽は重心が低く、ステージの奥まで楽器が立体的に並ぶ。その手前中央にヴァイオリンソロのイメージが安定して定位し、オーケストラの関係がとても立体的だ。
また、今回は本誌試聴室だけでなく、筆者の試聴室にもStellanova Limitedを持ち込み、ブックシェルフ型スピーカーとも組み合わせてみた。
特に相性が良かったKEFのLS50では、フォーカスの良いヴォーカルとリズム楽器がクリアに分離し、前後の奥行きを感じさせるサウンドステージを再現した。Platinum 200 IIに比べるとかなり低能率のスピーカーだが、フロア型スタンドに載せて2メートルほどの距離で聴いた限りではまったく音圧不足を感じることはなかった。Stellanova LimitedのDACアンプは侮れない性能の持ち主だ。
■「ダイナミックレンジも広がり、重要な微小信号も失っていない」
Limitedに替えることで生まれた音の変化は、チャンネルあたりの出力が倍増したことだけでは説明がつかない。ノイズと歪を抑えることでS/Nが改善し、ダイナミックレンジが広がっていることは明らかだし、音の立ち上がりや空間情報など微小だが重要な信号も失っていない。
今回聴いた曲では、音圧の点でも不満は感じなかった。部屋を鳴らし切るほどの大音量を望むなら別だが、常識的な音量の範囲ならこれで十分に楽しめる。
次回はStellanova Limitedの実力をヘッドホンで検証する。
(提供:パイオニア株式会社)