【PR】実用性で不安なし、サウンドは流石のひと言
思わず二度見、“フタなし”ケースの完全ワイヤレス!「JBL Wave100 TWS」が奇抜なようで使いやすい
例えばRobert Glasper Experiment「Human」は、情報量の多いエレクトリックサウンドであり、サブベース帯域までの低音が使われているワイドレンジな現代クラブサウンドでもある。
しかしエントリークラスの完全ワイヤレスイヤホンでそこの再現性を欲張ると結果、高域のシャープさでレンジ感と情報量を稼ごうとして耳に痛い音色になり、低域の量感を稼ごうとしてベースがダブついて他の楽器の邪魔になり……なんてことにもなりがち。
だが、このWave100 TWSはそんな無様を晒すことがない。低域の制御は特に巧み。ベースは、この曲本来の超低域までの沈み込みとまではいかないが、しかし十分な低重心を確保している。音像をボワンと不明瞭に広げてしまうこともなく、適度な大きさにまとめられた音像の中に音に込められたエネルギーをぎゅっと凝縮。力感があり明瞭でくっきりとしたベース描写となっている。ロングトーンの伸びも素直で、サウンド全体の土台が揺らぐことがない。
ベースでいうと、星野源「不思議」のベースも好感触。この楽曲には5弦ベースの5弦ローポジションから1弦までを使った幅広い音域のフレーズが入っているが、そのいちばん低い音からいちばん高い音までを、くっきりとした音像とその音の密度感を維持し、ふらつかせずに届けてくれる。
下手な低域強調のあるイヤホンだと途中の音程だけ急に膨らんだりしてフレーズが凸凹してしまったりするのだが、このイヤホンならそんなことは起きない。
「不思議」では全体の絶妙なソフトタッチさもよい。冒頭部分が特にわかりやすいだろう。星野源の声とシンセのどちらも、ソフトでいてぼやけず明瞭にすっと届いてくるし、肉声的な厚みも心地よい。この優しさと落ち着きを感じさせるサウンドは、まさにこの曲はこう聴かせてほしいというものではないだろうか。
また前述のどちらの曲においても、空間表現も良好だ。低音がしっかり制御されていることもあり、狭い空間に音が押し込まれているような飽和感、窮屈さがない。そこは現在のポップスには欠かせない要素なので、抜かりなく確保されているわけだ。
全体のまとめ方の方向性は、BTS「Butter」を聴いたときにわかりやすかった。最新のエレクトリックミュージックとしてのワイドレンジさやローエンドの豊かさばかりではなく、普遍的なポップスとしての温かみや厚み、馴染みのよさを感じさせる部分も際立たせてくれる。
この最新ヒットが懐に隠し持っている、往年の洋楽的な雰囲気のよさも引き出される印象だ。そこを取りこぼさないのはこのイヤホンの強みと言えるだろう。
またネット配信で台詞やトーク、ナレーションが中心の映像コンテンツを楽しむ際にも、その声の適度にソフトな耳当たりのよさのおかげで快適。音ズレもさほど大きいとは感じられなかったので、そこが特に気になりやすい音楽コンテンツ等でなければ問題はないだろう。
初見では“フタなし”という見た目の奇抜さに驚かされるだろう。しかしそのフタなしケースの使い勝手は良好。そして他の要素においてはスタンダードに使いやすく、サウンドのまとめ方もさすがのJBLだ。新しさや面白さを楽しめつつ、実は普通に使いやすいエントリー完全ワイヤレス。これはやられた!
(企画協力:ハーマンインターナショナル)