PRソニーの新最上位スマートフォンが登場
“最強スマホ“がさらなる高みへ。「Xperia 1 IV」の画質・音質がエンタメ体験を変える
リアルで自然な発色のディスプレイによる“高い没入感”
まず本体のみでの映像クオリティをチェックしたが、4K・HDRコンテンツにおけるノイズを細部まで緻密に抑えていて、クリアかつ高輝度。没入感も高く、切り出された箱庭的なリアリティを実感した。
また、広色域を生かした赤や緑の発色の鮮やかさも印象的だ。単にビビッドであるのではなく、正確な色再現で見せる、脚色のなさが持ち味といえそうだ。特にクリエイターモードは、ソニーのマスターモニター由来の実直な色味であり、落ち着きある表現となる。
YouTubeからJACOB+KATIE SCHWARZ『8K HDR 60p Bulgaria』(4K・HDR)を再生すると、ブルガリアの緑豊かな自然がきめ細やかで、森の奥行きや木々の立体感も緻密に描いている。また、日差しの眩さと透明度の高い青空とのコントラストも申し分ない。日陰の岩肌や荒廃した建築物の屋内における暗部表現も階調性が高く、有機ELならではの黒表現の見事さが味わえた。
この黒表現は、『8K空撮 SKYWALK』(4K・HDR/告知動画)でより一層引き出せた。暗い中でも細部のディテールがつぶれず、立体的に浮き立つビルの描写や、ネオンが点滅していても判別できる看板の下地の色味など、どこまでも深くリアルな夜景を映し出す。街灯一つ一つの粒立ちも自発光である有機ELのメリットを生かしており、じっと細部まで見入ってしまうほどの魅力的な映像を見せてくれた。
一般的なHD・SDRコンテンツであっても、安定した色再現とバランス良いコントラスト表現によって、映像への没入度は高い。Disney+でアニメ『サマータイムレンダ』を見てみたが、4話冒頭の花火のシーンでは煌き良い鮮やかな花火の描写と、暗い中でも落ち着いたトーンでしっかりと描き出されるキャラクターの際立ち、背景美術とのバランスが秀逸。神社の境内で揺らぐ炎の灯りに照らされた、キャラクターの肌と影の色味のグラデーションも丁寧に描いていた。
映画でも高迫力、低音まで伸びていく内蔵スピーカー
内蔵スピーカーであるフルステージステレオスピーカーのサウンドだが、『サマータイムレンダ』においては、冒頭の花火の音も、スマートフォンとは思えぬ中低域の量感が得られている。SEにかき消されないセリフの明瞭さ、ボトムの厚み感もしっかりと感じ取れ、非常にバランスが良い。
Amazon Prime Videoで『ターミネーター4』も視聴してみたが、おなじみの “ダダンダンダダン” のBGMも思いのほかローエンドまでしっかりと伸びる。筐体の共振や嫌な歪み感もなく、クリアかつ量感ある音を聞かせてくれた。
また、音楽再生でも薄く小さな筐体ではあるものの、楽曲の躍動感をしっかりと伝えてくれる印象をもった。横向き再生では左右の広がりも自然に感じられ、空間性ある音場と芯のある音像のサウンドを楽しめる。
細やかなシンバルやストリングスのニュアンスも階調良く描き出すだけでなく、ボーカルも安定感のあるボディ感とメリハリ良い明瞭な口元の動きを丁寧にトレースする。さらにリズム隊のグルーヴも力強く引き出してくれた。
ワイヤレスでもハイレゾ。外出先でも高音質を楽しめる
完全ワイヤレスイヤホンと、一般的なスマートフォンでは駆動させるのが難しい有線ヘッドホンでも試聴を行った。用意したのは完全ワイヤレスイヤホンとして最高水準のノイズキャンセリング能力をもつ「WF-1000XM4」と、ミドルクラスの密閉型有線ヘッドホン「MDR-Z7M2」だ。
まずは、Xperia 1 IVとWF-1000XM4をLDACで接続。WF-1000XM4のようなLDAC対応モデルとの組み合わせでは、ワイヤレスでもハイレゾ相当の高音質リスニングが楽しめるのが嬉しい。
サウンドはメリハリがあり、どっしりと響くローエンドの豊かさと、きめ細やかな高域の粒立ち感、ヌケの良さを両立している。またWF-1000XM4はノイズキャンセリング効果が高く、静寂性の良さも魅力の一つである。
オーケストラは旋律のナチュラルさ、爽やかな浮き立ちを感じさせ、低域方向にかけ厚くリッチな響きを持たせている。木管パートのふくよかさも耳馴染み良く、バランス良いハーモニーを楽しめた。
ジャズ音源ではホーンセクションをシャープに描き、ピアノやシンバルの響きはクリアに澄んでいる。女性ボーカルは軽やかなタッチで、口元は潤い良くしっとりとした表現だ。ハーモニクスもほぐれ良く、ウッドベースはむんむんと胴鳴りを密度良く押し出し、リズムを安定的に支えている。
また、ボトムは引き締める傾向にある。ロックのディストーションギターは高域のエッジをスッキリとまとめ、リフのザクザクとした質感を前面に押し出している。リズム隊は厚みよくパワフルで、シャープなハリを見せるボーカルの際立ち感と対照的なコントラストだ。
メタル調な鈴木このみ「Bursty Greedy Spider」や、Vivy「Sing My Pleasure」では、ギターパートのリッチさやリフの厚みが印象的。キレ良くシャープなボーカルと、ズンズンと響くリズム隊の低域に負けない存在感を放つ。ストリングスのハリ感、シンバルのクリアさも音ヌケの良さに一役買っている。