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“最強スマホ“がさらなる高みへ。「Xperia 1 IV」の画質・音質がエンタメ体験を変える

公開日 2022/06/03 06:30 岩井 喬
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有線ヘッドホンも十分に駆動。クリアなサウンドを楽しめる



続いてMDR-Z7M2を接続したが、Xperia 1 Wの駆動力も問題なく、音像の芯が厚く音運びもスムーズで、線が細くなるようなことはない。オーケストラの立ち上がりも素早く、爽やかな旋律が滑らかに浮き上がる。適度に引き締まった中低域と、ヌケ良く爽やかな高域からなる見通しの良いサウンド傾向だ。

ミドルクラスの密閉型ヘッドホン「MDR-Z7M2」を接続

余韻の収束も早く、弾力良くほどよい厚みをもつローエンドの響きも膨らみすぎない。ジャズのホーンセクションはやや細く薄めだが、柔らかい響きをもつシンバルとともに、余韻の澄んだニュアンスが耳当たり良い。

なお、ウッドベースは密度良く押し出しのある胴鳴りで、ピアノはローエンドまで素直に響かせるが、高域にかけてはアタックをクリアに聴かせる傾向にある。

女性ボーカルは爽やかな口元の動きが艶良く滑らかで、余韻のウェット感は品が良い。リヴァーブのニュアンスも細やかで、音場の響きも鮮明だ。ロックのディストーションギターは引き締め良いリフで、リズム隊の適度な太さのあるアタック感とバランス良く融合している。シンバルのブライトで爽やかな響きと、スッキリとした分離良いボーカルもきつさはない。

TOTO『TAMBU』から「Gift of Faith」「I Will Remember」では、サイモン・フィリップスの大口径キックドラムが放つ、豊かなエアー感をダイレクトに感じられる。ボーカルはシャープでキレ良い浮き立ちとなるが、シンセやピアノはコシのある描写で存在感が高い。

適度に引き締まった中低域と、ヌケ良く爽やかな高域が特徴だ

鈴木このみ「Bursty Greedy Spider」は、エレキギターのエッジを利かせたシャープなリフが幾分甘くなり、全体的に聴きやすいトーンとなる。しかしベースラインは締まり良く鮮明で、リズム隊のアタックは鈍っていない。

Vivy「Sing My Pleasure」のボーカルはボトムがしっかりとした柔らかめの描写だが、エレキギターは若干埋没ぎみ。一方でストリングスのハリ感は滑らかで、リズム隊の厚く安定感あるサウンドを聴かせてくれる。

また、SawanoHiroyuki[nZk]:mizukiの「Avid」については、コーラスのふわっと浮き上がるニュアンスが爽快だ。ベースのたっぷりとした響きとクリアで輝き良いピアノの澄んだトーンが好対照。ボーカルはしっとりと落ち着き良く伸びやかで、チェロの弦の生々しいタッチが鮮明に聴こえてくる。総じて、単体の音楽プレーヤーとしても通用するような、高い再生能力が確認できた。

なおMDR-Z7M2でも同じく『サマータイムレンダ』を視聴してみたが、SEの分離も良く高S/Nな印象で、セリフのメリハリ感をより引き立てている。花火の響きも非常に細やかで、余韻の広がりはヘッドホンでなければ感じらない空間性を実感した。

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