サエクコマース社のナイフエッジ技術トーンアームを新規搭載
明快かつタイトな描写力が光る。アナログの魅力を引き出すラックスマン「PD-151 MARK II」の進化
2011年に登場し、昨今のレコード・リバイバルの基盤を作ったといっても過言ではない、ベストセラーアナログプレーヤー「PD-171」の兄弟機として登場した「PD-151」。ラックスマンならではの、着実なものづくりによる確かな音質と使い易さから、瞬く間にスタンダートの地位を確立した人気プレーヤーである。
そんなPD-151だが、この度なんとサエクコマース社のナイフエッジ技術を採用した新オリジナル・トーンアームを搭載しリニューアルした「PD-151 MARK II」が新たに登場。いち早くそのサウンドをチェックすることができたので、ここにレポートしたい。
本機「PD-151 MARK II」は、前モデルのPD-151と同じくベルトドライブ型のプレーヤーで、33 1/3回転、45回転、78回転の3スピードに対応するとともに、ヘッドシェルの付け替えで手軽にカートリッジを交換できるユニバーサル・トーンアームを搭載するという、非常に汎用性の高いモデルとなっている。
特長的なのはアンダースラング方式の筐体構造で、ヘアライン仕上げが施された10mm厚の肉厚なアルミ製トップパネルに、主要な高重量パーツが吊り下げられていること。この構造によって、 再生時に生じる振動をコントロールをするとともに、高い剛性を両立する狙いがある。
これはPD-171でも採用されていた方式であったが、PD-151になってからは天面から一切のスイッチ類やインジケーターが取り払われ、それら操作系をすべて筐体前面に集約することで、シンプルで美しいルックスを獲得していることも注目のポイントである。
プレーヤーの心臓部ともいえる、回転モーメントを生み出すモーター部には、前モデルPD-151の開発時に約2年の歳月をかけて完成させた、オリジナルブラシレスDCモーターを搭載。
このモーターは、信頼性の高い低速モーターをベースに、目標回転数への素早い加速、回転の誤差や変動を制御する「サイン波PWM・PID回転数制御」プログラムを搭載するほか、低騒音の音響用ベアリングを採用したりコイル巻数を最適化するなどの改良を施して、高精度かつ高トルクを達成しているものだ。
そして、この度リニューアルされた注目のトーンアーム部だが、サエクコマース社のナイフエッジ技術を採用し、ナイフエッジ軸受ならではの初動感度の高さと安定したトレース性能を実現した、オリジナルのスタティックバランス型トーンアーム「LTA-309」を搭載している。
パイプ形状はS字型で、針圧やアンチスケーティング調整、使用するカートリッジに合わせた高さ調整機構の搭載、そして先端をユニバーサルジョイントタイプとすることで、音質だけでなく使い易さも追求したものとなっている。
さらには、アームベース部はアルミ材削り出しにして、剛性を高め不要振動を抑えるとともに、ベースとの接地面積をネジによる固定部のみの最小限とすることでも、不要振動の伝達を抑制する仕様となっている。
そのほか、プラッターには極厚のアルミ材から高精度で削り出され、ダイヤモンドカッティングを施した4.0kgのプラッターを採用。プラッターを支えるスピンドル部は、下端にボールベアリングを採用した、16mm径の高硬度ステンレス製スピンドルシャフトを用いる高剛性仕様となっている。
また、ベアリング部は2種類の軸受が組み合わされ、荷重の方向が軸に対して垂直となるラジアル軸受けには、高荷重時に優れた潤滑性を保つ有機モリブデンオイルを充填した真鍮製軸受を、軸に対して同方向となるスラスト軸受けには、耐熱性や耐摩耗性に優れたPEEK材による軸受を組み合わせることで、重量級プラッターをサポートし、高トルク・ブラシレスDCモーターからのエネルギーを、ロスなく伝える仕組みになっている。
さらには、不要な振動を抑えるために、振動の発生源となるドライブモーターや、電源トランスを特殊な制振ゴムでフローティングするなどして、プレーヤー全体の高S/N化が追求されている。
そんなPD-151だが、この度なんとサエクコマース社のナイフエッジ技術を採用した新オリジナル・トーンアームを搭載しリニューアルした「PD-151 MARK II」が新たに登場。いち早くそのサウンドをチェックすることができたので、ここにレポートしたい。
「PD-151」をベースにグレードアップした、新たなスタンダード機
本機「PD-151 MARK II」は、前モデルのPD-151と同じくベルトドライブ型のプレーヤーで、33 1/3回転、45回転、78回転の3スピードに対応するとともに、ヘッドシェルの付け替えで手軽にカートリッジを交換できるユニバーサル・トーンアームを搭載するという、非常に汎用性の高いモデルとなっている。
特長的なのはアンダースラング方式の筐体構造で、ヘアライン仕上げが施された10mm厚の肉厚なアルミ製トップパネルに、主要な高重量パーツが吊り下げられていること。この構造によって、 再生時に生じる振動をコントロールをするとともに、高い剛性を両立する狙いがある。
これはPD-171でも採用されていた方式であったが、PD-151になってからは天面から一切のスイッチ類やインジケーターが取り払われ、それら操作系をすべて筐体前面に集約することで、シンプルで美しいルックスを獲得していることも注目のポイントである。
プレーヤーの心臓部ともいえる、回転モーメントを生み出すモーター部には、前モデルPD-151の開発時に約2年の歳月をかけて完成させた、オリジナルブラシレスDCモーターを搭載。
このモーターは、信頼性の高い低速モーターをベースに、目標回転数への素早い加速、回転の誤差や変動を制御する「サイン波PWM・PID回転数制御」プログラムを搭載するほか、低騒音の音響用ベアリングを採用したりコイル巻数を最適化するなどの改良を施して、高精度かつ高トルクを達成しているものだ。
新たに搭載された、サエクコマース社のナイフエッジ技術を採用したオリジナルアーム
そして、この度リニューアルされた注目のトーンアーム部だが、サエクコマース社のナイフエッジ技術を採用し、ナイフエッジ軸受ならではの初動感度の高さと安定したトレース性能を実現した、オリジナルのスタティックバランス型トーンアーム「LTA-309」を搭載している。
パイプ形状はS字型で、針圧やアンチスケーティング調整、使用するカートリッジに合わせた高さ調整機構の搭載、そして先端をユニバーサルジョイントタイプとすることで、音質だけでなく使い易さも追求したものとなっている。
さらには、アームベース部はアルミ材削り出しにして、剛性を高め不要振動を抑えるとともに、ベースとの接地面積をネジによる固定部のみの最小限とすることでも、不要振動の伝達を抑制する仕様となっている。
そのほか、プラッターには極厚のアルミ材から高精度で削り出され、ダイヤモンドカッティングを施した4.0kgのプラッターを採用。プラッターを支えるスピンドル部は、下端にボールベアリングを採用した、16mm径の高硬度ステンレス製スピンドルシャフトを用いる高剛性仕様となっている。
また、ベアリング部は2種類の軸受が組み合わされ、荷重の方向が軸に対して垂直となるラジアル軸受けには、高荷重時に優れた潤滑性を保つ有機モリブデンオイルを充填した真鍮製軸受を、軸に対して同方向となるスラスト軸受けには、耐熱性や耐摩耗性に優れたPEEK材による軸受を組み合わせることで、重量級プラッターをサポートし、高トルク・ブラシレスDCモーターからのエネルギーを、ロスなく伝える仕組みになっている。
さらには、不要な振動を抑えるために、振動の発生源となるドライブモーターや、電源トランスを特殊な制振ゴムでフローティングするなどして、プレーヤー全体の高S/N化が追求されている。
次ページ一層際立つ高S/N感と、ナイフエッジ技術によるタイトな描写力