国内外の18ブランドが集結
【2022年版】オーディオ用USBケーブル20機種一斉試聴! 最新モデルからロングセラーまで注目モデルを徹底比較!
【QED】CONNECT USB 1,870円/1.5m(税込)
スマホの充電ケーブルのように細身で柔らかく、こんな線材で大丈夫なのかと不安になるが、実際の出音は外見とは真逆で、むしろ押し出しの強さと、ドンと来る低域のパワー感が印象的。高域がもう少し伸びると上下のバランスが取れそうだが、分解能は必要十分で、ボーカルがオケ(伴奏)に埋もれることもない。そのあたりの塩梅がこの導体を老舗ブランドが採用した所以か。最近人気の1万円以下のUSB-DACと組み合わせるのも良さそうだ。
【AUDIO MIJINKO】COSMO USB 15,000円/1.0m(税込)
エアー感たっぷりの音場系サウンドだ。一方でボーカル定位が横方向に広すぎて、前後関係は少し曖昧になる。例えるならばスピーカーを平行セッティングしたような、そんな世界観だ。よって、普段スピーカーを内振りセッティングで聴いている人には逆相っぽく感じられるかもしれない。ローエンドも控えめで、これは聴く人やジャンルを選ぶケーブルだろう。大勢のキャラクターが横並びで歌うアニソンなどは良い方向に作用するはずだ。
【ZONOTONE】Grandio USB-2.0 15,950円/1.2m(税込)
横方向への広がりはそれほどでもないが、音像の前後関係は明確だ。色濃く艶っぽいボーカルは一歩前に出て歌い、距離感が近い。リズム楽器は低域に量感があってよく弾み、それがグルーヴを生み出している。ジャンルによってはもう少しヌケ感が欲しい気もするが、古いジャズやライブ盤などは相性が良いだろう。解像感といったようなオーディオ的な快感よりも、音楽寄りでミュージシャンとの一体感を重視したチューニングと聴いた。
【SUPRA】USB 2.0 EXCALIBUR 25,300円/1.0m(税込)
10年前に発売された先代の「USB 2.0」は刺激的な音を一切出さない、少しまったり系のケーブルだったが、最新の「エクスカリバー」は切れ味がひと味もふた味も違う。先代の長所は受け継ぎながらも、明らかにワイドレンジ化しており、空間表現にも長けている。それでいて中低域のパワー感とドライブ能力も申し分なく、ボーカルは実体感をもって空間に綺麗に浮かぶ。まさに10年ひと昔。あらゆる要素が高次元に進化した見事な完成度に拍手。
【SAEC】SUS-380 MK2 28,600円/1.2m(税込)
ニュートラルでスムーズな音というのが第一印象。脚色感がなく、一音一音の繋がりが良い。中低域には弾力とコシがあり、それが全体の厚みを形成している。レンジの広さや解像力よりも、まとまりの良さで勝負するタイプであり、どんなジャンルでも破綻することはなく終始安定して聴かせる能力は、この価格帯では採点以上の価値がある。USBケーブルで音質が変わることに半信半疑という人へ最初の1本としてオススメしたい。
次ページ3-6万円まで、攻めのミドルクラスケーブルの実力は?