【特別企画】家族みんなで楽しめるリビングオーディオ
ティアックの戦略プリメイン「AI-303」徹底研究!【Part2】テレビ連携でスポーツ中継にも臨場感をプラス!
テレビリモコンで音量調整も可能。スポーツ中継も臨場感抜群
早速、AI-303によるテレビの高音質化を実践してみよう。と言っても先に説明した通り、僕の家のテレビは外部スピーカー端子搭載で、OBERON 5が既に接続済み。そんな環境にAI-303を導入してみた。
まず、AI-303のHDMI端子と、テレビのHDMI ARC端子をHDMIケーブルで接続。僕のレグザX9400は、自動的にAI-303を外部のサラウンドシステムと認識してくれた。
なお、AI-303はあくまでステレオのプリメインアンプであって、HDMI eARC端子で接続しても受け付けるのは2chのリニアPCMのみ。Dolby AtmosやDolby Digital、地デジのAACは対応していないため、デジタル音声はテレビ側で2chのリニアPCMで出力する。レグザではデジタル音声出力を “オート” に設定しておくと自動的にリニアPCMの出力で接続してくれた。今後ともAI-303と接続するならリニアPCMの設定で固定しまうのも手だ。
まずは、X9400の内蔵スピーカーと(2020年のレグザ最上位モデルなので、実は結構音のいいテレビでもある)、AI-303+OBERON 5で聴き比べてみると……当然ながら圧倒的なまでにAI-303+OBERON 5の方が音質は良い。
地デジ放送のニュース音声を流した時点で、スピーカー容積に由来するニュース番組の声の深みと情報量が桁違い。サッカー中継を視聴しても、スタジアムの臨場感が違う。ちなみに、HDMI接続のお陰で音量操作は、レグザのテレビリモコンで問題なく動作。テレビ周りで活用するなら家族も触れるわけで、この操作性はやはり必須だ。
続いて、「レグザX9400内蔵アンプ」とAI-303を比較。スピーカーは引き続きOBERON 5で比べてみると……やはり、テレビ内蔵アンプとプリメインアンプであるAI-303の実力差は明白。「レグザX9400内蔵アンプ」はテレビ音声も中庸な音だったの対して、AI-303のサウンドは、ニュース番組の声も予想外にクリアに飛び込んでくる。
サッカー中継はアナウンサーの実況の声がはっきりと聴き取れるし、スタジアムの歓声の分離感も丁寧。Netflixのドラマ『ウェンズデー』のミステリアスなオープングの音声の素直な情報量、そして演技のニュアンスも伝わる。サラウンドではないので音が回り込むことはないが、その分だけフロント方向の高音質を極めるというのが、AI-303導入の醍醐味。
ちなみに、もしお使いのスピーカーで声がキツめに聴こえることがあったら、前面ノブのあるクロスフェード機能を試すと、センター定位と共にニュアンス強弱の調整になる。
クリプシュのホーンスピーカーも余裕で駆動。音空間と迫力を感じられる
では、スピーカーを交換してみたらどうなるのか。今度はR-600Fも試聴してみると、テレビ音声であっても、音の違いがハッキリ出るところがオーディオの面白さ。
余裕で駆動されたR-600Fの出音は……やはりホーンスピーカーならではのサウンドなのだ。地デジのニュース音声を聴いても、高域を拡散させるホーンらしい音色。サッカー中継もより大きなスケールで空間の拡がりが感じられスタジアムの臨場感が高まるし、Netflixのドラマ『ウェンズデー』もステレオ再生とは思えない音空間と迫力を体感できる。
AI-303でテレビ周りの高音質化に挑戦して分かったことは、やっぱりオーディオの醍醐味は音質の良さ。ニュースでもスポーツでもネット配信動画でも、音楽用のオーディオと何ら変わるところはない。
リビングにAI-303を導入すれば、そのままリビングの音楽リスニング環境も整えられると考えると、コスパの良いオーディオとも呼べるのではないだろうか。
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(提供:ティアック)