[2022-2023]伊尾喜大祐が徹底レビュー!
銀河鉄道999、8 Mileが最新の画と音で甦る!4Kリマスターソフトベスト5
2016年にローンチされた4K Ultra HDブルーレイ(以下4K UHD BD)。発売当初、フルHD解像度のBD版マスターを、アップコンバート/HDR化したように見える旧作タイトルが散見されたのが正直なところ。しかし現在は、オリジナルの映像素材からの4Kリマスター、そして音声に3Dオーディオへのリミックスが施され、4K UHD BDらしい大幅なクオリティアップを遂げた作品も数多くリリースされている。
ここでは2022年4月〜2023年3月の期間で発売された旧作群から、選り抜きの5タイトルをピックアップした。今回紹介する旧作タイトルは、HDRフォーマットのDolby Vision、3DオーディオフォーマットのDolby AtmosやDTS:Xが採用された作品がほとんどだ。可能であれば、最新フォーマットに対応したホームシアターで、ぜひこの作品たちと再会してみてほしい。劇場公開当時を凌ぐ映像と音響で、新たな興奮と感動をたっぷり味わえるはずだ。
・『8 Mile』
・『アンタッチャブル』
・『さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅- 4Kリマスター版』
・『戦国自衛隊 4Kデジタル修復』
・『パルプフィクション』
エミネム主演の半自伝的映画。4Kリマスターされた35mm映像は高精細で、フィルムグレインが確かな存在感を発揮する。主人公ジミーが手元でメモするラップのリリックも鮮明に読めるほど。ちなみにこれ、エミネム自身が実際に書いていた「Lose Yourself」のリリックなのだ!
HDRの効果で、暗部がずっしりと沈む。主人公が暮らすどん底の世界を表すかのような、デトロイトの漆黒の夜空が印象的だ。力強い発色も見事。ラップバトルのシーンでは、会場の暗がりに群れる観客の表情までも克明で、スポットライトもパワフル。音楽映画だけにDTS:Xによる3Dサウンドも効果絶大。ライブハウスという閉鎖的空間のリアルな響きが、主人公の八方塞がりの状況を表現するかのようだ。楽曲の各パートがフロントスピーカーとサラウンドスピーカーで掛け合う作詞シーンも面白い。
[SPEC]
●制作:2002年/米 ●監督:カーティス・ハンソン ●出演:エミネム、キム・ベイシンガー、ブリタニー・マーフィー 他 ●本編映像:110分、スコープ、HDR10 ●本編音声:英語DTS:X、日本語DTS Digital Surround 5.1ch 他
ブライアン・デ・パルマ監督の傑作クライムサスペンスが待望の4K UHD BD化。既発のBD版から、精細感も発色も大きく向上。若き日のケヴィン・コスナー、生気にあふれるロバート・デ・ニーロ、深く年輪が刻まれたショーン・コネリーほか、キャストの表情の緻密な描写に目を奪われる。ジョルジオ・アルマーニの衣装も、生地の質感はもちろん凝った裁縫までも緻密だ。
CH14の国境での大捕り物や、CH20の駅の銃撃戦など、デ・パルマらしい凝りに凝ったシネスコ構図も一層迫力が増した。Dolby Atmos化されたサウンドは、銃の発砲や爆発などの効果音こそナロウだが、エンニオ・モリコーネによるスコアは驚くほど鮮度が高く、包囲感の空間サイズも大きい。頭上で轟く雷鳴やオペラ劇場の歌声の響きなど、環境音が描く音場の空気感も印象的だ。
[SPEC]
●制作:1987年/米 ●監督:ブライアン・デ・パルマ ●出演:ケヴィン・コスナー、ショーン・コネリー、アンディ・ガルシア 他 ●本編映像:119分、スコープ、Dolby Vision ●本編音声:英語Dolby Atmos、日本語Dolby Digital 5.1ch 他
ここでは2022年4月〜2023年3月の期間で発売された旧作群から、選り抜きの5タイトルをピックアップした。今回紹介する旧作タイトルは、HDRフォーマットのDolby Vision、3DオーディオフォーマットのDolby AtmosやDTS:Xが採用された作品がほとんどだ。可能であれば、最新フォーマットに対応したホームシアターで、ぜひこの作品たちと再会してみてほしい。劇場公開当時を凌ぐ映像と音響で、新たな興奮と感動をたっぷり味わえるはずだ。
観るべき・聴くべき5作品はこちら!
・『8 Mile』
・『アンタッチャブル』
・『さよなら銀河鉄道999-アンドロメダ終着駅- 4Kリマスター版』
・『戦国自衛隊 4Kデジタル修復』
・『パルプフィクション』
『8 Mile』
エミネム主演の半自伝的映画。4Kリマスターされた35mm映像は高精細で、フィルムグレインが確かな存在感を発揮する。主人公ジミーが手元でメモするラップのリリックも鮮明に読めるほど。ちなみにこれ、エミネム自身が実際に書いていた「Lose Yourself」のリリックなのだ!
HDRの効果で、暗部がずっしりと沈む。主人公が暮らすどん底の世界を表すかのような、デトロイトの漆黒の夜空が印象的だ。力強い発色も見事。ラップバトルのシーンでは、会場の暗がりに群れる観客の表情までも克明で、スポットライトもパワフル。音楽映画だけにDTS:Xによる3Dサウンドも効果絶大。ライブハウスという閉鎖的空間のリアルな響きが、主人公の八方塞がりの状況を表現するかのようだ。楽曲の各パートがフロントスピーカーとサラウンドスピーカーで掛け合う作詞シーンも面白い。
[SPEC]
●制作:2002年/米 ●監督:カーティス・ハンソン ●出演:エミネム、キム・ベイシンガー、ブリタニー・マーフィー 他 ●本編映像:110分、スコープ、HDR10 ●本編音声:英語DTS:X、日本語DTS Digital Surround 5.1ch 他
『アンタッチャブル』
ブライアン・デ・パルマ監督の傑作クライムサスペンスが待望の4K UHD BD化。既発のBD版から、精細感も発色も大きく向上。若き日のケヴィン・コスナー、生気にあふれるロバート・デ・ニーロ、深く年輪が刻まれたショーン・コネリーほか、キャストの表情の緻密な描写に目を奪われる。ジョルジオ・アルマーニの衣装も、生地の質感はもちろん凝った裁縫までも緻密だ。
CH14の国境での大捕り物や、CH20の駅の銃撃戦など、デ・パルマらしい凝りに凝ったシネスコ構図も一層迫力が増した。Dolby Atmos化されたサウンドは、銃の発砲や爆発などの効果音こそナロウだが、エンニオ・モリコーネによるスコアは驚くほど鮮度が高く、包囲感の空間サイズも大きい。頭上で轟く雷鳴やオペラ劇場の歌声の響きなど、環境音が描く音場の空気感も印象的だ。
[SPEC]
●制作:1987年/米 ●監督:ブライアン・デ・パルマ ●出演:ケヴィン・コスナー、ショーン・コネリー、アンディ・ガルシア 他 ●本編映像:119分、スコープ、Dolby Vision ●本編音声:英語Dolby Atmos、日本語Dolby Digital 5.1ch 他