[連載]高橋敦のオーディオ絶対領域【第270回】
スポーツイヤホンvs引きこもりライター、骨伝導4機種で縄跳び“ラスト”マッチ!
己を知るにはまず相手から、レビュー4機種の基本スペックを確認
「比較的に安全な方法」として縄跳びという方法を選択したものの、冒頭で触れたように日々体力の衰えを感じる今日この頃。「果たして跳べるのか」と、図らずも最後のリングに上がる武藤さんの気持ちがオーバーラップする。
そんな胸中を察してか「あっせんなよ」と、企画を持ち込んだ編集者から今回の対戦相手……レビューするアイテムの基本情報が送られてきた。己を知るにはまず相手から、ピックアップされた4製品の基本スペックと特徴をあらかじめ確認することにしよう。
●HACRAY「SeaHorse」直販税込1万1500円
・質量:約35g
・再生時間:最大約12時間(急速充電の記載なし)
・防水仕様:IP68
・充電端子:マグネット式
・他の要素:内蔵メモリによるイヤホン単独での音楽再生、インテリジェントノイズ低減アルゴリズム搭載マイク、マルチポイント対応、チタン合金ネックバンド
●Creative「Outlier Free」直販税込1万2800円
・質量:約30g
・再生時間:最大10時間(急速充電10分で2時間)
・防水仕様:IPX5相当
・充電端子:マグネット式
・他の要素:マルチポイント対応、チタン合金ヘッドバンド、低遅延モード(音楽再生機能内蔵でIPX8相当の「Outlier Free Pro」も用意)
●AVIOT「Openpiece Playful WB-P1」直販税込1万5950円
・質量:記載なし
・再生時間:最大12時間(急速充電10分で1時間)
・防水仕様:IP67相当
・充電端子:USB-C(キャップレス防塵・防水&キャップも付属)
・他の要素:デュアルマイクノイズキャンセリング、AI技術による話し声と周囲のノイズの判別、マルチポイント対応、高音質モード/音漏れ抑制モード、チタニウムネックバンド
*なお、スポーツイヤホンとは謳われていないがスポーツ用途も想定。防水性能に至っては一般的なスポーツイヤホンの多くを上回る。
●Shokz「OpenRun Pro」直販税込2万3880円
・質量:29g
・再生時間:最大10時間(急速充電5分で1.5時間)
・防水仕様:IP55
・充電端子:マグネット式
・他の要素:デュアルノイズキャンセリング・マイク、マルチポイント対応、チタニウムバンド
数値としての重量に大きな差はない。しかし形状や重心の違いなどで体感的な重量や着け心地の違いは出てくるはず。再生時間の面でも10 - 12時間と拮抗。「急速充電5分で再生1.5時間」のShokz OpenRun Proに多少の優位があるか。
防水仕様はIPX5/IP55でも普通は十分。普通の雨や汗に対しては余裕を残して対応できるスペックだ。なお、豪雨でも走り続けたいとかガチマラソンの給水所で頭から水を被るとか、そういうレベルのユーザーにはIP67/IP68が必要かもしれない。
充電端子は各社独自のマグネット式が多い。USB+ラバーキャップ方式の場合、ユーザーによるキャップの閉じ具合の甘さで防水性能が落ちる場合があるためだ。
だが、充電に専用ケーブル必須となる独自端子の場合、使い勝手の面では弱みにもなる。そんな中、AVIOT Openpiece PlayfulはUSB-C採用、かつキャップレス防水仕様。防水面の不安も開け閉めの面倒さもなくしつつ、汎用性も維持してある。
機能面では全モデルがマルチポイント接続に対応。「普段はスマホと組み合わせてスポーツイヤホンとして、時にはパソコンと組み合わせて通話用として」といった使い方も想定しているのだろう。
さて、基本スペックの確認は済んだ。いよいよ残念ながら、実際に縄跳びをしての実跳テストだ。